社会問題となりつつある土地の強制収用
中国は共産主義国であり、私有財産や私有地はすべて国のものと決められているため、政府の一存によって強制的に住民を立ち退かせることが実質可能とされている。
こうしたことから都市開発に伴う強制立ち退きが相次いでおり、昔から多くの事件が発生している。しかも暴力的な立ち退きに対し住民がもらえるものは、わずかな保証金だけ。
更に近頃の経済発展もこうした土地の強制収用を助長しており、家を失い苦しい思いをしている人々は後を絶たない。
今回紹介する、上海の45歳の男性もまた、自身が所有している二階建ての建物を強制的に取り壊されそうになっていた。
地元行政は違法建築であることを理由に、6月いっぱいに退去することを命令していたという。しかし男性は諦めることなく、ある手段を使って強硬措置を免れたのである!!それがこれだ!!
毛臘肉時代這招絕對有效,然而包子的權威性不夠,人家招拆不誤 pic.twitter.com/WPpAKnVdu8
— 变态辣椒 (@remonwangxt) 2016年3月26日
外壁一面にギッチリと貼られているのは、なんと習近平国家主席のポスターである!!
強まっていく言論弾圧により国家主席を侮辱すれば逮捕される中国で、「このまま国家主席の顔ごと壊したらおめーら不敬罪で逮捕だぞ!!」と言わんばかりの挑戦である。
このポスターは、27日の強制的な取り壊しを前に、26日の早朝に500枚を貼り付けられたとみられている。
これによって地元行政は手も足も出すことができず、27日の午後には強制撤去を断念。その日の夜にポスターをはがしたうえで、話し合いで問題を解決する運びになったとのことだ。
これが中国のSNS「ウェイボー」で拡散されると、「天才だろ!!」「これぞ共産ジョーク」といった声が大きく広がった。言論弾圧を逆手にとった国家主席シールドは、これから多くの中国人が使っていく気がしてならない。
参照元:Twitter、shanghaiist