ドライアイスの危険性
暑い今の時期、スーパーなどでドライアイスを購入される方は多いだろう。しかし、生活に身近なモノでありながらその危険性についてあまり知られていない。
そんな中、アメリカから大変なニュースが飛び込んできた。77歳の女性がドライアイスを積んだ車に乗っていたところ、窒息死してしまうという悲劇が起こってしまったのだ。
その後の警察の調べにより、女性はドライアイスを車の後部座席に置いていたことが発覚し、発生した二酸化炭素によって酸欠となったことが死因とみられているという。
ドライアイスのイメージ画像
7月26日のこの日、アメリカのワシントン州レイクウッドに住むアイスクリーム配達業者の男性(51)の自宅に、彼の母親が訪ねて来ていた。
その後夜11時ごろ、男性の妻が、母親を彼のアイスクリーム配達用の車に乗せて連れて帰ったという。
しかし翌日27日の朝4時ごろ、男性はまだ二人が帰ってきていないことに気付き、外に探しに行ったところ、自宅からわずか数ブロック離れたところに駐車されているところを目撃。
その中で妻と母親がぐったりと倒れている姿が発見され、男性は石でガラスを打ち破って妻を救出し、911通報をした。
すぐさま救急隊と警察を呼び病院へ搬送されるも、母親は助けることができず、妻は27日まで重体の状態が続いたという。
車には大量のドライアイスが積んだままに
ディッピンドッツのアイスクリーム
今回事件に遭った51歳の男性は「ディッピン・ドッツ」というアイスクリームを販売しており、低温を保つために、4つの保冷庫には常に大量のドライアイスが詰め込まれていた。
製品ページの情報によると、このアイスはマイナス40度という低温環境下に製品を保管しなければならないと決められているという。
更に、その数日前にもトラックを新調しており、ドライアイスを購入して後部座席に置いていた。そうした条件から、新車の高い密閉空間の中、ドライアイスの二酸化炭素が酸素と結合し、酸素欠乏状態に陥ってしまったのである。
ワシントン州の環境衛生省はこの事故を受け、ドライアイスを直接触ったり密閉空間におかず、風通しの良い場所で扱うよう呼びかけている。
皆さんもドライアイスをお使いの際には、取扱いにはくれぐれも注意してほしい。
参照元:KIRO7.com