燃えそうになる橋を自前のスプリンクラーで消火
イギリス南部のエセックス州にある、サウスエンド=オン=シーという街には、世界で最も長いふ頭「サウスエンドふ頭」がある。
1830年に建設されたこのふ頭は、全長約2.1キロ(1.33マイル)にも及び、臨海地区へ遊びに来る数多くの観光客に愛されてきた。
しかし木造ゆえに、これまで度重なる火災に見舞われてきており、最近でも2005年10月に、橋の半分が焼失するほどの被害がでたのだとか。
こうした中、先日も火災になりかける出来事があったらしい!
7月27日金曜日の午後7時半ごろ、トーマス・ワトソンさん(22)という男性は、ガールフレンドと娘さんを連れてサウスエンドふ頭で散歩をしていたという。
めいっぱいゆっくりして、そろそろ帰ろうかとした時、なんと橋の途中でボヤが起きているのを発見したのだ!
これをみたワトソンさんは、「ヤバい、このまま燃えたらふ頭に閉じ込められてしまう!」と考えたのだそう。周囲には誰もおらず、自分たちが最後の客であることにも気づいたという。
助けを求められず、とっさに思いついたのは・・・ズボンのチャックを開けて、自らの尿で消火することだったのだ!!
その後のBBCの取材では、「機転を利かせて膀胱が空っぽになるまでやりました!」と話したとおり、人力スプリンクラーで火を消すのは、かなりの量が必要だったことだろう。
その間にガールフレンドが通報し、すぐに隊員がかけつけ消火活動が始まったが、すでに尿によって火は弱まっており、一家は何事もなく帰宅することができたようだ。
そのまま火を放置していれば、再びサウスエンドふ頭は大火災となっていたに違いない。自治体からは感謝のメッセージが送られ、本来760円(5.2ポンド)かかる入場料を、次回は無料で入場できるように手配してもらえたという。思わぬタイミングで、ワトソンさんはヒーローとなってしまったようだ。