パラグアイの警察で起きた大不祥事
南米中心部の小国、パラグアイ。治安最悪なこの国の警察が、大不祥事ともいえるとんでもない事件を起こした。
8月24日、地元メディア”ABC Digital”が、パラグアイの警察から42丁もの自動小銃が盗まれ、遊戯用のモデルガンにすり替えられていたことを報じた。
なおこの不祥事は1年にわたり続いているもので、昨年、闇市場に銃が出回っていたことから事態が発覚。警察当局は、今日までにおよそ110万円(1万ドル)分が回収されたと発表している。
しかし、残りの銃はアルゼンチンやブラジルに密輸されたと考えられており、回収がほぼ不可能な状況にあるという。
▲盗まれたベルギー製自動小銃FN FALのバリエーションのひとつ
Roban 42 fusiles de guerra que estaban resguardados en un cuartel policial y lo reemplazan por réplicas de juguete. https://t.co/FP6xCO3F6n pic.twitter.com/ukoXoUnlDY
— ABC Digital (@ABCDigital) 2018年8月25日
上の画像が警察が公開したモデルガンである。
1年前の事件当時、倉庫を監視していた警官は、正体不明の警官が「銃を新しいモデルに変える」といった理由で訪ねてきたので、パラグアイ中心部にあるカピアタの武器倉庫に連れて行ったと話していたという。
なお担当警官は現場から外されたというが、逮捕には至っていない。
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ちなみに、今年1月のメキシコ連邦警察の発表によると、メキシコ国内に流通する拳銃の出自を追跡調査した結果、大部分がパラグアイから持ち込まれていることがわかっている。
持ち込まれた銃は麻薬組織などの犯罪グループの間で使用され、主に強盗を目的に使用されているという。
今回のパラグアイの事件も、こうした南米に蔓延する暴力の一端を担っているといえるだろう。