聖水は汚染された水だった・・・
衛生管理が行き届いていない発展途上国では、宗教的な儀式が感染症蔓延のきっかけとなってしまうことがある。
9月8日、エチオピア北部のティグレ州にて、1200人もの大量のコレラ感染者が出現していることを、英メディアBBCが報じた。
現時点ですでに10人の死亡が確認されており、地元では大きな騒動となっている。その原因となったのは、宗教儀式に使用していたとみられる聖水であった。
病院で下痢や腹痛などの被害を訴えた人々は、全員同じ修道院で儀式を受け、聖水を口にしていた。しかし使用された聖水はきちんと衛生管理がされておらず、大量のコレラ菌が繁殖していたと考えられている。
地域の保健局は現在、修道院のトップに聖水を使った儀式を中止するよう求めている。現地メディアの間では、行政が宗教法人に干渉することはタブー視されているため、今回の保健局の要請は異例であると報じられている。
一方、地元当局は「事態は収束に向かっている」とアナウンスしたが、現在も症状を訴える人々は後を絶たない。
コレラとは、発展途上国を中心に広まる、急激な下痢を引き起こす病気である。感染すると強烈な下痢や嘔吐を引き起こし、脱水症状に陥るため最悪の場合死に至る可能性もある、とても危険な感染症だ。
コレラはこれまでの歴史の中でも度々アウトブレイクをおこしており、多数の死者を出してきた。2018年だろうと、感染症を侮ってはならないだろう。
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