あまりにひどい動物実験の実態
9月1日、動物権利団体(ADI)が公開した1本の動画がある。
オランダにあるヨーロッパ最大の霊長類研究センターに隠しカメラを忍ばせ、映像を記録したとされているのだが、センター内の様子をご覧いただこう。(※不快な映像が含まれているので閲覧注意です)
鎮静剤を注射されたサルは、意識が朦朧と微動だにしない。その間に、胸元にタトゥーをいれられているのである。
実験の前には鎮静剤を投与しているものの、サルたちに意識はあり、痛みを感じないわけではない。
また、狭いケージの中に閉じ込められ、ストレスのたまったサルたちはお互いを傷つけあう。重症を負ったサルたちに適切な処置は施されず、たびたび感染症を引き起こす。
そして、衰弱し実験に使えなくなったサルは殺処分されるのである。仲間たちの目の前で…。
実験方法を検討するべき
衰弱する動物たちをよそに、陽気に歌をうたう研究員の姿には違和感すらおぼえてしまう。
Undercover footage shows monkeys being tattooed, drugged and tested on before being killed when they are no longer of use 'at Dutch animal research lab' #BPRC via @Mail Online @ChrisPleasancehttps://t.co/rHDNHkOCMU
— ADI (@AnimalDefenders) 2018年9月17日
イギリスの動物行動学者であり国連平和大使でもあるジェーン・グドール女史は、この動画が公開されたあとこのようなコメントを発表した。
研究センターで動物たちがこのような扱いを受けていることは、非人道的でありとてもショッキングなことです。霊長類の研究に携わる人は、この知的な動物たちに対し、傷つけるような実験を伴わない代わりの方法を検討するべきです。
同センターに非難殺到
最新のデータによれば、2016年に実験に使われた霊長類は95匹だったのに対し、2017年には317匹と、わずか1年で約3倍以上実験個体を増やしているという。
この映像は2017年3月に記録されたものだが、9月1日の国際霊長類の日にあわせて全世界に向けて公開された。
当然ながらネット上では「この映像みるに耐えられない」「拷問にしかみえない」「狂った人間のやることだ」と研究センターを猛批判する声が上がっている。