独裁者vs革命家?と思いきや・・・
どんなに歴史に疎い人でも、ヒトラーとレーニンと聞けばピンとくる人は多いはず。
いずれも恐ろしい政治家として名を馳せているが、その名を冠した二人の男性が、とある村の選挙を前に小さな事件を起こした。
・・・といっても、ナチス・ドイツや旧ソ連とは縁もゆかりもない、ペルーの小さな村での話である。
"Ich bin Hitler der Gute": Kandidaten Hitler und Lenin ringen in Peru um Bürgermeisterposten https://t.co/4S2ha64MHF @dpa-Newsblog via @mzwebde pic.twitter.com/tbIVM8aKwS
— dpa·live (@dpa_live) 2018年9月21日
選挙が行われているのは、アンデス山脈のふもとにあるヤンガー村。
その選挙にヒトラー・アルバ・サンチェス氏(37)が候補にあがったという。
同氏は2011年から2014年にかけて村長を務めており、民主党「ソモスペルー」に所属している。掲げているスローガンは、「Vuelve el Mejor(最も素晴らしい回帰)」。再選という意味だろうか、それとも世界を恐怖に陥れたアドルフ・ヒトラーが、素晴らしい形で帰ってきたということだろうか・・・。
言うまでもなく、ヒトラー氏の名は瞬く間にペルー国内で話題に。アドルフ・ヒトラーの政治は否定しているとし、地元ラジオでは「これまでに善行を積んできました。私は良いヒトラーです。」と口にしていたと言う。
だが、これに対して異を唱える人物が現れた。地元に住む、レーニン・ウラジミール・ロドリゲス・バルベルデ氏(32)だ。
レーニン氏は裁判所に対し、ヒトラー氏の立候補を取り下げるよう訴えたのである。しかし、「正当な理由はない」として裁判所は訴えを取り下げた。
#Curiosidades | En Perú, el candidato a la alcaldía de Yungar pide el voto bajo el lema "Soy el Hitler Bueno" pic.twitter.com/t0HHiyOLq2
— Informativo 102 (@Informativo102) 2018年9月22日
地元メディアの取材では、ヒトラー氏は「父親がヒトラーの事をよく知らずに付けた」と語っている。歴史を学んだ後には改名も考えたそうだが、あえてその名前を受け入れることにしたのだそう。
この選挙の投票は、10月7日に行われる予定だそうだ。
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南米諸国では、わが子に海外の有名人の名前をつけるのが慣習なのだというが、これには諸外国から否定的な意見もある。
昨年にも、ペルー代表のジュニアサッカーチームに、オサマ・ビンラディンくんが選出されたとのことで話題になったとのこと。
子どもに名前をつける時には、もう少し考えてみてもいいのではないだろうか。