帝王切開はつまずきじゃない
10月7日に放送された「HUGっと!プリキュア」第35話の内容が話題になっている。
このあと朝8:30~【HUGっと! #プリキュア 】
第35回「命の輝き!さあやはお医者さん?」
ドラマでお医者さんを演じることになったさあや。そのために、内富士先生の赤ちゃんが生まれた病院でお仕事体験をすることに! #precure https://t.co/NFXSleikZW pic.twitter.com/NWQjWE36xv— ABCテレビ (@asahi_tv) 2018年10月6日
「HUGっと!プリキュア」は、人気少女向けアニメ「プリキュア」の最新シリーズ。変身して戦う5人の女の子たち(プリキュア)の物語で、女の子たちは「ミライパッド」と呼ばれるタブレット型端末でコスチュームチェンジを行う。
話題の第35話は、プリキュアたちがミライパッドを使って女医に変身し、病院で「お医者さん体験」をするというストーリーである。
ストーリーの中で、胎児が逆子であり、「帝王切開」による出産を控えた女性が登場する。女性は、「完璧な子育てをしないといけないのに、最初からつまづいてしまった」とネガティブな感情に囚われていた。
それに対して、女性の担当医師は、「帝王切開はつまずきじゃないわ。立派なお産よ」と明言。
また、プリキュアの一人・薬師寺さあやが「ネットには帝王切開に関する前向きな情報がたくさんある。それを教えたらどうか」と医師に提案する場面があるが、医師は「ネットには有意義な情報があるけど、あのお母さんに関する情報があるわけじゃない。一人一人に寄り添わなければ」と返答。ネットの情報を汎用化することへの警鐘を鳴らしている。
帝王切開への偏見やネットに溢れる医療情報などの社会問題に切り込んだ内容が、娘と一緒にアニメを観ていた母親たちの心に刺さり、ツイッターには「今回のプリキュアはテーマが深い」「感動して涙が出た」と賞賛の投稿が相次いだ。
そもそも「HUGっと!プリキュア」の根幹にあるテーマは「子育て」。プリキュアたちは、不思議な赤ちゃん「はぐたん」を守り育てるために戦っている。プロデューサーの梅田和沙さんは本シリーズについて、「プリキュアシリーズはこれまで15年間、戦うヒロインを描いてきましたが、一番身近なお母さんこそ女の子にとっての強く、優しく、カッコいいヒロイン像を体現しているのではと考え、本作品では『子供を守るお母さん』としてのプリキュアを描いていきます」と語っている。