敵もいないのに大爆発
いくら軍人だって人間だもの、間違えだって起こすだろう。だが、今回のうっかりミスは、とんでもない規模の事故に発展してしまったようだ・・・。
10月11日の午後2時ごろ、ベルギー・ナミュール州にあるフロレンヌ空軍基地で、戦闘機が爆破してしまう事故が起こった。幸いにも怪我を負った2名は軽傷ですんだというが、損害額は日本円にして21億円以上にものぼったという。
その原因となったのが・・・1人のエンジニアの操作ミスであった。
この日エンジニアたちは、空軍基地にあるアメリカ製ジェット戦闘機・F-16の整備を行っていたという。通称「ファイティング・ファルコン」と呼ばれる著名な戦闘機である。
ベルギー空軍の保有するフロレンヌ空軍基地は、首都ブリュッセルから南へ60kmに位置している、ヨーロッパ防衛の要衝だ。
エンジニア達は並んでいる2機のうち後続する機体を整備していたところ、突如整備している機体が起動してしまい、搭載されていたガトリング砲が暴発。固定装備されているM61A1 20mmバルカン砲から弾丸が発射されたのである。
不運なことに、前方にあったもう1機が次々と被弾し、瞬く間に爆発・炎上してしまったのだ!目撃者の写真には、黒煙を上げながら激しく燃え盛る様子が捉えられていた。
事故は見学に来ていた一般人や地元住民の写真により知れ渡った後、ベルギー空軍が公式ツイッターでエンジニアの人為的なミスだったことを報告した。
F-16が一台丸々使えなくなったとの事で、被害総額は少なくとも21億8千万円(15百万ドル)にのぼると予想されている。
死者はでなかったのが不幸中の幸いだが、このエンジニアがどのような処分を受けたかについては報じられていない。