異例のバンビ鑑賞の刑
環境保全に力を入れているアメリカにおいて、密猟は重い罪。
今回紹介する男は、米ミズーリ州にてシカを違法に狩ったとし逮捕され、今年の12月に裁判が行われたというが・・・、今までにない新しい裁きが下ったという。
逮捕されたのは、ハンターと称して違法なシカ狩りを続けていた、デヴィッド・ベリー・ジュニア被告。
郡の自然保護局によると、彼は家族ぐるみで違法な狩りを行っていたとし、9か月もの捜査の末、2016年8月に逮捕されていた。
12月6日の裁判所の発表によると、彼はシカを殺害すると、頭と角だけを持ち帰り、他の部分を山に放置していたとのこと。被害に遭った鹿は、その数なんと数百体。
同局は地元紙のインタビューに対し「シカの頭は、彼らにとってエゴと欲望を満たすためのトロフィー」だったと語り、今回明らかになった罪は、氷山の一角だとしている。
隣接するカンザス州・ネブラスカ州などの容疑者から事情聴取を行った結果、罪状は230を越え、更に、狩りに関わったとされる14名の人物も浮上したという。
裁判所はこの残虐な行為に対し、禁固1年、そして、月一回のバンビの鑑賞が命じた。
「バンビ」は1942年にアメリカで公開されたディズニー映画。主人公のバンビは森の王様の子としてすくすくと成長していたが、ある日、母親がハンターによって殺されてしまう・・・というストーリーである。
また、ハンターのキャンプによって森が焼かれてしまったりと、人間の身勝手な行動によってバンビが追いつめられていく描写もある。これを見せることで、自らの残虐な行いを悔い改め、反省させる狙いがあるのかもしれない。
今回の刑にはたして効果があるのかは不明。このニュースを知った人の中からは、「刑が甘すぎる」という声が少なからず上がっていた。