なぜそんなものを入れてたんだ!?
1月上旬、アイルランド在住の33歳の男性が、よくある腰や背中の痛みを訴えて病院を受診したというが、急遽入院する事態となった。
原因は、背中の痛みを治すために思いついた独自療法。それは、自分の精子を注射するというものだった。
医療誌”Irish medical jurnal”によると、男性は「3日前に重いものを持ったりして以来、ずっと背中や腰が痛い」と訴え、首都ダブリンの病院を訪れたという。
そんな中、スタッフの一人が、男性の右腕の一部が赤くなり、腫れていることに気付いた。
何かの感染症を引き起こしていると見て、X線検査をしたところ、皮膚の深い場所に何か腫瘍のようなものを発見したという。
すると男性は、「最近、腕に自分の精子を注射していた。それが原因かもしれない」と暴露。筋肉に注入することで腰痛が治ると信じていたというが、24時間後には腕が大きく腫れあがるばかりで、明らかに腰痛は治っていなかったという。
更に、昨年から月一回のペースで筋肉と静脈に注入していたというが、精液は腕の柔らかい組織内にとどまり、”蜂窩織炎”という重い感染症を起こしていたのである。
担当医によると、「この療法のことをネットで調べるも出自は発見できなかった」とし、これはあくまで男性が自分で思いついたものだと断定したという。
彼は抗生物質を使った感染症の治療を受け、腰痛の処置も受けた後に退院した。
“Irish medical jurnal”によると、こうした皮膚下への異物注入の症例はガソリンや水銀などが多く、一般的に自殺未遂で行われるというが、精子を治療目的に注入した例は初めてとのことである。