正体不明の大富豪の言葉を信じて友人を殺害
検察の発表によると、6月17日、アラスカ・アンカレッジ在住の18歳の少女、デネリ・ブレマーが友人を殺害したとして逮捕されたという。
ブレマーは6月2日、友人のシンシア・ホフマンさん(19)の後頭部を銃で撃ち殺害したとみられている。被害者とは普段から非常に仲が良かったというが、その凶行の背景にある男が浮上してきた。
当局の調べによると、彼女は以前より、カンザス州在住のダリン・シルミラー(21)という男とネットでやり取りしていたという。
シルミラーはネット上では大富豪の「タイラー」として振舞っており、メッセージにはホフマンさんを殺害すれば900万ドル(9億円7000万円)をあげるという約束や、「殺す時の動画と写真を送れ」などといったやりとりが残っていたことが判明している。
更に連邦裁判所の文書によると、シルミラーはブレマーに対し8〜9歳の児童、そして15歳に性的暴行を加え、動画を撮影するように要求していた。ブレマーはこの事実を捜査官に対し自白し、犯行時の映像は回収されたという。
これにより、ブレマーは第1級殺人を含む複数の罪状で起訴されており、有罪判決を受けた場合、少なくとも30年の懲役刑となるとみられている。
ブレマーの弁護士はこの件について、コメントを差し控えている。
愛していたはずの親友への暴力
被害者のホフマンさんは、両手足をダクトテープで縛られた末、後ろから頭を撃たれたとみられている。その後、遺体はアンカレッジ市内のハイキングコースの近くにある川に投棄され、6月4日に地元警察が発見した。
裁判所の公開文書では、ブレマーとホフマンさんは親友だったという。ホフマンさんは学習障害をもっていたというが、ホフマンさんの父親は法廷にて「まるで天使のような娘だった」と涙ながらに語っていたという。
嘘の発言にそそのかされ、児童を暴行した末に、愛する親友を殺害した少女。そそのかした男はまさに悪魔といってもいいだろう。