墜落の危機すら感じる衝撃映像
7月8日、米航空会社”デルタ航空”の国内線の機体が、機体の不具合により緊急着陸する事態が起こった。
同機はジョージア州アトランタを出発し、メリーランド州ボルチモア着を予定していたが、午後2時ごろにノースカロライナ州の空港に着陸した。
故障を起こしていたのは、エンジンの動力部分。その衝撃的な映像を、当時乗っていた客の一人が捉えていた。
エンジンは異音を発しており、前方についている”ノーズコーン”という部分が外れている。むき出しになっている部分が赤く熱を帯びており、素人目で見ても明らかに危険な状態である。
異変はエンジンだけではなく、機内でも起きていた。その時の機内の緊迫した様子を、多くの乗客がCNNの取材に対し語る。
当時機内にいた乗客の女性は、「乗った後うとうとしていたのですが、『ガタガタガタ』という大きな異音で目を覚ましました。」「何か焦げ臭い匂いがしていました。みんな混乱していて、何が起こってるのか誰もわからなかった」と語る。
やがて客室には煙が立ち込め、シートベルト着用サインがついたり消えたりを繰り返していたという。他の乗客からも、「空調と照明が消え、機内の温度が上がり始めた」という声もあった。
その後、客室乗務員が乗客をなだめつつ、着陸に備えるよう呼びかけ、午後2時20分に途中のローリー・ダーラム国際空港に着陸。乗員148名にケガはなく、その日のうちにボルチモア空港への振替輸送が実施された。
問題のMD-88機は10日水曜日の午前に機体整備工場へ送られた。エンジン交換がされるようだ。
乗客の一人は、「安全に着陸を行なっていただき、クルーやパイロットの皆さんには心から感謝しています」と語っている。