市長「パーティーだと?火炎放射器を持たせた部隊を送るぞ!」
イタリアは急激な感染拡大により、3月26日現在の感染者数は7万4千人、死者は7500人という惨状を極めている。当然すべての州が封鎖され、外出が制限されているが・・・なおも普通に外に出ようとする市民が後を絶えないという。
そんな市民に向けて、イタリアのいろんな街の市長が、直々のブチギレメッセージを公開しているらしい。
動画では、激しい口調で怒りをあらわにする市長が映し出されている。中には、市長が直接外へ出向き取り締まる姿も。
最初に出てくるカンパニア州にある街の市長、ビンセンゾ・デ・ルカ氏は、「卒業パーティーをやっているという話聞いた。火炎放射器を持たせた警察を送り込むぞ。」という痛烈なコメント。
次のウンブリア州グアルド・タディーノ市の市長は、机を揺らしながら訴える。
「どこへ行くんだ!郵便局に並んでスマホの充電をしにいったり、ATMに並ぼうとしてるのか!?
我慢できない犬をつれてどこに行こうとしてるんだ!
家にいろ!人が死んでるんだぞ!1日に400人も亡くなってるんだぞ!」
次に映るのは、プッリャ州バーリの市長。直接海へ出向き、ランニング途中とみられる男性に「家へ帰れ!さもなくば警察を呼ぶぞ!」と怒号を飛ばす。更に次に続く海のシーンでも、「卓球なんか許してないぞ。家帰ってプレステでもしてろ!」と若者二人を叱責する。
一方フォッジア州ルチェラの市長は、自宅隔離による訪問ヘアカットサービスへ苦言を呈し「美容師が家を訪問して女性の髪を整えてるだと!?死んだら誰もそんなところを見ないぞ!棺が閉じられたら髪型なんて見えなくなることがわからないのか!」と話す。
最後のカラブリア州レッジョ・ディ・カラブリア市の市長は、冷静な口調でこのようにいう。
「ジョギングをしていたり、くたびれた犬を連れている人を見かけました。私は彼らを止めてこのように言いました。『見ろ。これは映画じゃない。あなたはアイ・アム・レジェンドのウィル・スミスではない。だから家にいなさい。』」
かなりの口の悪さから、窮地に追い込まれていることがうかがえる。やはりこれ以上死者を出したくないのだろう。我々日本人からしたら、まだ出歩こうとしている彼らの能天気さが不思議なくらいである。
ここまで必死に戦っている行政や医療機関には、ただただ敬意を表する他ない。