シリコン製の腕カバーを装着していた
世界中で新型コロナワクチンの普及が進むなか、ワクチン接種をせず証明書を手にいれようとした不届き者がニュースとなっている。
今月2日、イタリア・ピエッラのワクチン接種会場に現れた歯科医の男性(57)は、素知らぬ顔で腕をまくりワクチンを打って証明書を出してもらおうとしていた。しかし、男性の腕をみた看護師はすぐにおかしいことに気が付いたという。そして、シャツをもっと上まであげるとそこで驚きのものを目にしたのだ。
Italian man tries to dodge Covid vaccine wearing fake arm https://t.co/zwRZMKVOCm
— The Guardian (@guardian) December 3, 2021
なんと、男性はシリコン製の腕カバーを装着しており、そこへワクチンを打とうとしていたのである。
行動制限を回避するために必要な証明書
看護師によると、そのシリコン製の腕は冷たく粘着性があり、肌の色と比較すると少し薄かったという。ワクチンを打ちたくないけれど証明書が欲しい…、そう思った男性が考えぬいた苦肉の策だったのかもしれないが、すぐさま警察に通報され男性は逮捕されることとなった。
イタリアでは今月7日より行動制限がさらに強化され、レストランや映画館、劇場やその他の施設に入場するのに「スーパーヘルスパス」が必須となっている。それを受けて男性もこの証明書を不正に手にいれようとしたのだろうが、なんとも浅はかだったとしか言いようがない。
ちなみに、医療従事者にはワクチン接種が義務付けられており、この男性はいまだ未接種のために現在職務停止となっているとのことだ。
イタリアでは12歳以上のワクチン接種率が85%と比較的高いものの、350万人近くは初回接種をまだ受けていないという。もちろん、ワクチン接種を強要することはできないが、今回のように自分のことしか考えず不正に証明書を手にいれようとする者は厳しく取り締まり、模倣犯が出ないことを願いたいものだ。