【年間届け出総額38億円】日本では、なぜ落とし物が戻ってくるのか?英BBCがその謎に迫る動画が興味深い。

カルチャー

「落とし物が戻ってきた!」という話は観光などで日本に滞在した人々の驚きとしてよく語られている。
長く日本に住んでいるとごく当たり前の事で、”なぜ戻ってくるのか?”と普段深く考えることは少ないのではないだろうか。

イギリスBBCが”落とし物が戻ってくる理由“を探る!

1月29日に公開された、イギリスBBCの取材による「日本で物を失うことがほとんど不可能な理由」と題した動画は、我々の日常が異なる角度から切り取られていて非常に興味深い。

普段目にすることの少ない、遺失物センター内部の様子を見ることも出来る貴重な映像だ。

東京都の遺失物センターには年間415万件(令和元年の数字)もの落とし物が届けられ、一番多い遺失物は”携帯電話”で持ち主に戻る確率は9割弱(!)、次いで多いのは”財布”でこの確率は7割弱だそうだ。ちなみに一番確率が低いのは傘で、1パーセント未満とのこと。

その要因は4つ

動画では”落とし物が戻ってくる”ことの要因として下記の4つが挙げられている。

・交番システムの存在
・迅速に遺失物センターに落とし物が集約される効率的なシステム
・幼少期からの道徳教育
・他人の目を気にする社会

日本人の目から見ても違和感がなく、冷静な分析がなされているように思える。
上記4つの要因のうち一つ欠けても成立は難しく、それは一朝一夕に成り立つものではないことは確かだ。

驚き&変わった落とし物

取材を受けた婦人警官は、驚きの落とし物として「現金100万円の札束」を挙げたが、遺失物センター五十嵐チーフは「100万円以上の額というのは、よくあります。」と事も無げに語る。
チーフが挙げた変わった落とし物は「入れ歯」「松葉杖」であった。確かに、この二つはちょっと笑ってしまいますね。

この数十年で多くのものを失ったと言えるかも知れない日本の社会ではあるが、この”落とし物が戻ってくる社会”は国際的にも稀有であり、今後も維持されてゆくことを願いたいものだ。

参照元:Youtube

あなたにおすすめ

記者紹介記者一覧

ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

この人が書いた記事記事一覧