古くは回転寿司に始まり、メイドや猫、忍者やロボットなど尖ったコンセプトの飲食店開発は日本人の得意とするところだ。
しかし、今回ご紹介するオーストラリア・シドニー発のダイナーは”おもてなし”を標榜する日本人の盲点をついており、その斬新なコンセプトに驚くこと請け合いだ。
オーストラリア・シドニー発の「カレンズダイナー」
店名は「カレンズダイナー(Karen’s Diner)」、昨年10月にシドニーで開店し、すでにオーストラリア国内で合計3店舗を展開、さらにこの度イギリス・シェフィールドに海外初店舗を開店するということで世界的に話題となっている。
この動画はオーストラリアの朝の人気ニュース番組「Sunrise」で同店が取り上げられた時のもの。早速ご覧いただきたい。
売りは”プロ意識のなさすぎるスタッフ”!?
同店のスタッフは、
・やたらに急かす。厨房にも、注文に悩む客にも「早くしてくれないかしら?」
・メニューを「バサッ」とテーブルへ投下。
・基本働かない。注文はまともに聞いてもらえない。
・勤務中に私語しまくり。彼氏とずっと電話してるスタッフもいる。
・ケチャップを追加で頼んだ客に「ドンッ」と大きな音を立ててサーブ。
等の多彩なサービス(?)でお客を迎えてくれる。各国(含む日本)の飲食店で体験したイヤなことのオンパレードである・・。
そう、同店は「”プロ意識のなさすぎるスタッフ”に、心ゆくまで不平を言える」店、というコンセプトなのだ。
そのサイトにはこうある。
当店はインタラクティブなダイナーで、素晴らしく楽しい体験をご提供致します。お店では、大変無礼なスタッフたちが心を込めて出迎えますので、それに対してあなたが”カレン(=やたらに不平をいう人のスラング)”をフルに使ってくれることを期待しています。そう、当店では、お店とスタッフに対してずっと文句を言い続けることができるのです!私たちは気にしませんので、心ゆくまで「店長を呼べ!」「責任者はどこだ!」とお叫びください。
如何だろうか?ハマる人にはたまらないコンセプトなのではないのだろうか?
色々本気にしてしまう方々にはちょっと向いていないお店だが・・。このシャレがツボな方は、今すぐにでも同店に向かいたくなったはずだ。
今後の出店計画に期待
同店のサイトやTikTokをくまなく探してみても、残念ながら今のところ日本への進出計画はないようだ。
コロナ禍が去った折にはぜひとも検討頂きたく思う。
その際、日本初出店先はぜひ”大阪”を強くお勧めしたい。このコンセプトで、いきなり東京はちょっとばかり心配である。
・・イギリスでもロンドンではなく、イングランド中部のシェフィールドから出店というのは、そういう地域性みたいなところを熟考した結果とも考えられる。
ちなみにグルメサイト(※)によると、料理はちゃんと美味しいそうです。良かった。
(※)OpenTable
参照元:Sunrise、Karen’s Diner、TikTok/@karensdinerau、Ladbible、Metro