2017年2月20日シンガポールの空が虹色に染まる!
2月20日午後5時過ぎ、シンガポール国民は衝撃の光景を目の当たりにした。なんと空、いや雲が七色に染まっているのだ!そしてこの現象は約15分間続いた。
空中で機体が爆発して炎上しているのか、はたまたUFOか、などと様々な憶測が飛び交ったが、実はこれは超レアな自然現象『ファイヤーレインボー』と呼ばれるものなのだ。
正式名称は『環水平(かんすいへい)アーク』
この自然現象『ファイヤーレインボー』には、実は『環水平アーク』という正式名称がある。通常、虹は弧(アーク)を描くものだが、それが弧を描かずにほぼ水平(環水平)にみえる光学現象なのだ。その名の通り、水平にみえる虹のことを意味する。
その原因として大気中の氷粒に太陽光が屈折したときにこのような現象がみられるという。その他にも様々な条件がそろったうえで起きる超レア現象だとNASAの科学広報担当者は話している。
気付いていないだけ!?実は日本でも年に数十回観測されている!
それに加え地理的な条件も必要となる。
『ファイヤーレインボー』は日本のような中緯度に位置する地域では、通常太陽が高く昇る4月中旬から9月中旬にかけてが観測シーズンになる。また赤道近くに位置する地域では比較的多くみられる現象だという。
シンガポールは赤道に近く1年中温暖な気候で太陽の位置も高いために今回『ファイヤーレインボー』が出現したのだろう。
実は日本でもこの『ファイヤーレインボー』は年に数十回ほど観測されているという。話題にならないのは今回のシンガポールのもののように鮮明な虹色ではないために気付かず見過ごしてしまう、というのが理由のようだ。
何も知らずにこの光景を目撃すると驚いてしまうが、雲が虹色に染まるなんてこんな幻想的な現象は是非とも一度はみてみたいものだ。興味のある人はじっくり目を凝らして空を見上げてみよう。