抜けるような青空の下に中世の美しい街並。そこに白い服をまとった美男美女カップルがいる。
これから、この場所で人生の大きな節目『プロポーズ』が執り行われる。シュチエーションとしては完璧である。
・・ただし、道路の脇にある「馬糞」を除けばの話だが。
この男性はルイス・パターソンさん30歳。
彼が片膝をつきリングボックスを開いたその瞬間、勢いが付いてしまい指輪はなぜか宙に飛んだ。
そして、指輪は道の脇に積まれた馬糞の中に飛び込んでしまったという。
プロポーズのお相手、ニコラ・ボルトンさんはそれを見て爆笑である。ルイスさんも、「やっちまった!」という表情で口を押えて笑っている。
この場所は、フランスで”最も美しい村”に登録されているカステルノー=ラ=シャペル。
ここにある「カステルノー城」は南フランス地域を流れるドルドーニュ川を見下ろす、まるでおとぎ話の国のようなロケーション。
ディズニーの名作「美女と野獣」に登場するお城は、ここからインスピレーションを得ているとも言われている。
ルイスさんはこの舞台設定で、「美女と野獣」が大好きなニコラさんにプロポーズを決めるつもりだった。
しかし、そのプロポーズは動画の通り完璧とは程遠く、指輪は非情にも馬糞まみれに。
だが、二人はその悲劇に落胆することなく、すぐに糞の中のダイヤモンドを探し始めた。
幸いルイスさんは馬糞の中から指輪を発見、殺菌消毒を施し(・・た、と思いたい)その後、プロポーズを再演、ニコラさんも笑いながらそれを受け入れた。
その後、二人はこの失態を笑い飛ばし、人生を共に歩む決意を祝ったという。
指輪が馬糞に飛び込んだのはたしかに悲劇だった。
でも、彼女は幸運にもその面白さに気づいてくれて、二人とも笑いが止まらなくなったんだ。
まあ、私は『美女と野獣』の村でプリンセスにプロポーズすることができたんだ。幸運だよ!
と、このプロポーズから三年たった今もニコラさんと幸せに楽しく暮らしているルイスさんは語っている。
当サイトedamame.でも過去にプロポーズ中のハプニングはいくつかご紹介させて頂いている。プロポーズの横で立ちション!、素敵な船上プロポーズ、綺麗な滝の前でプロポーズ、等々どれも設定に凝り過ぎたために、悲劇が発生するというパターンが多いようだ。
しかし、今回の件の二人はそんな悲劇をものともせず、明るく前向きに捉えることで人生を切り拓いていっているようだ。
今後結婚生活に起こる様々な事柄も、きっとこの二人ならば明るく笑って乗り切っていくに違いない。
陽気なお二人の未来に幸多かれ!