山火事から逃れる途中、生き別れに
南アメリカや中央アメリカの熱帯林に生息する奇獣ナマケモノ。生涯のほとんどを樹にぶら下がって過ごし、動きは超スローモー。とことん怠けることが生存戦略となっている稀有な動物として昔から人気が高い。
今月上旬、この“ナマケモノ”の母親と子供が山火事の影響で生き別れとなってしまう事件が起こった。しかし、この母子は地元の人々の尽力により無事再会を果たすことが出来た。その再会の様子を写した映像が驚きと感動を呼ぶとして話題になっている。
是非、ゆっくりと最後までご覧頂きたい。
場所は南米・ボリビア。今月上旬に発生した山火事の影響で、森林地帯に生息する動物たちは移動を余儀なくされた。その混乱の中で、ナマケモノの母子は悲しいことに離れ離れになってしまった。この子供のナマケモノは、移動中に地元の犬に驚かされ、母親の腕から落ちてしまったのではないかと言われている。
地元の獣医のマルコ・グレミンガー氏は、トリニダードの町の近くで”子供のナマケモノが道にいる!”という電話を受け現地へ急行した。彼は子供マナケモノを保護し、必至に周囲を捜索した。幸いなことに約300 フィート(90m程度)離れた場所で木に隠れていた母親と思われるナマケモノを見つけることが出来た。
グレミンガー氏は子供を母親のそばに連れて行き、その再会の様子を映像に収めた。
映像では、可愛い我が子の鳴き声を聞きつけた母親が子供のほうへ駆け寄る様子が写っている。その動きはとってもゆっくりに見えるけれども、少し待ってほしい。当サイトedamame.で、過去にナマケモノが登場した記事、ビーチでナマケモノの赤ちゃんを発見!、世界一遅い泥棒ナマケモノ、ジップライン中の少年が珍獣に激突等の映像と比較して頂きたい。それら平常の”ナマケモノ速度”と比較すると、このお母さんの動きはまさに『爆速』。
無事に子供に近づくと、腕を引き寄せ体を抱え、顔をこすりつける。
感動の再会である。
心優しき獣医のお世話で野生に帰る
「母親のふところは子供にとって最も美しい場所です。」と、この再会を演出したグレミンジャー氏は語っている。
グレミンジャー氏はこの後、母子を自身の診療所に連れて行き検査を行って何ら身体的な問題はないことを確認している。
そして、その後この母子ナマケモノは安全な生態保護区へ無事戻されることになった。これからも大自然の中で、母子楽しくのんびり暮らしてね!