コウモリを食べたタイのブロガーが逮捕される
SNSでバズらせるためにちょっぴり過激なことに挑戦する人は多いが、このほどタイの女性ブロガーがSNSに投稿した”ある動画”のせいで逮捕されたという。
🔴 A Thai video blogger has been arrested after filming herself eating a bowl of bat soup, sparking outrage amidhttps://edmm.jp/?p=137235&preview=true concerns about the risk of new pandemic viruses jumping to humans https://t.co/YRIDken9kk
— The Telegraph (@Telegraph) November 10, 2022
11月7日、自称教師だというフォンチャノク・スリシュナクルアさんは、39万人以上のフォロワーをもつFacebookにコウモリスープを食べる動画を投稿した。コウモリを食べるのは初めてで、爪はネズミのようなにおいがし、皮膚はベトベトしているとコメントしていたが、コウモリの羽を広げて引き裂いて食べるこの動画が拡散した後、フォンチャノクさんは視聴者らに通報され逮捕されてしまったのである。
その理由は、タイで野生生物保護法によって捕獲が禁じられた保護種であるコウモリの死骸を所持していたからだという。また、コンピューター犯罪法にも違反がみられたため最大5年の懲役刑に直面しているというのだ。
多くの病原体を持つコウモリを食べる危険性
報道によれば、フォンチャノクさんはタイ北部のラオス国境近くの市場でコウモリを購入したそうで、実はそこではSARS-CoV-2に最も近い種に感染しているコウモリが発見されたこともあるという。フォンチャノクさんは、地域住民らもコウモリを食べていたため、今回の動画は決してコロナウイルスを広めようとしたわけではないと弁解したが、多くの視聴者は動画に不快感をおぼえ、新たな病気を発生させる危険性があるとして「1人で死ぬのなら誰もあなたを責めないけれど、パンデミックを起こしたらきっと呪われるでしょう」などと、彼女を痛烈に批判している。
疾病管理局(DDC)は、健康上の懸念からコウモリを食べないように一般市民に警告し、また疫学部門の責任者は、ヒトはコウモリから簡単に病気にかかる可能性があり、コウモリの糞だけでも呼吸器感染症を引き起こす可能性があると述べた。
この動画を見た国立公園・野生生物・植物保護局の獣医師もまた、コウモリは多くの病原体を持っているため、今回の行動は非常に危険であること、そして、お湯の温度が細菌を殺すという保証はなく、唾液、血液、皮膚に触れるだけでも危険が伴うと話している。
注目を集めたかっただけなのかもしれないが、コウモリを食べた彼女の行為は浅はかだったとしかいいようがないだろう。
参照元:Twitter、Yahoo!sports