アメリカ・ボストンでキング牧師夫妻を称える彫刻の除幕式が執り行われるも、その形が物議を醸す

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キング牧師を称える彫刻が物議

1月13日、アメリカマサチューセッツ州ボストンで公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング牧師(以下、キング牧師)とその妻コレッタ・スコット・キング氏を称える彫刻が公開された。そのデザインは2人の腕で”抱擁”を表現したもの。しかし、その形状は何か他の物を連想させる、と物議を醸しているようだ。

彫刻は「The Embrace」(”抱擁”)と題され、キング牧師がかつて演説したボストン中心部の公園「ボストンコモン」に設置された。
1964年にキング牧師がノーベル平和賞を受賞を知った際、抱き合う夫妻の姿を捉えた有名な写真がある。この彫刻の形状はその写真を芸術的に解釈したものだそうだ。

たしかに、写真の”腕”や”手”の部分だけを注視するとその再現度合いは見事なものに思える。

市民や関係者からは賛否両論!

しかし市民からは、多額の費用をかけたこの芸術作品について「これはひどい」「角度によってはペニスに見える」「これじゃない」「キング牧師にはもっとふさわしい像があるはず!」「醜悪な像で受け入れがたい」「どうして頭がないの?」等々と批判が相次いだ。

妻コレッタ氏のいとこにあたるカリフォルニア州の地域活動家セネカ・スコット氏はCNNの取材に答え、この彫像は家族に対する侮辱だと主張し、

「除幕式で小さな男の子が、”ペニスじゃん!”と言ってたよ」

と憤慨を隠さない。

その一方、キング牧師の長男マーティン・ルーサー・キング3世氏はCNNの取材に対して「この彫像に私は満足している」と語り、両親の愛や人々を団結させる力が表現された作品だと評価してもいる。

「アーティストは素晴らしい仕事をしたと思う。私は満足しています。母と父のイメージはありませんが、人々を結びつけることの大きな象徴を表していると感じた」

とその意義を述べている。

芸術作品が発表当初大きな批判を受けるが、時を経て徐々に人々の生活に溶け込んでゆくという事は良くある事ではある。この彫刻がアメリカ社会の深化する分断を食い止める象徴となるか、それとも人々から受け入れられないまま終わるのか。時の審判を待つよりほかはなさそうだ。

参照元:huffpostNewYorkPostwikipedia

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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