飼い主恋しさのあまりこんなことを!
帰宅した時、愛犬が全身で喜びを表現して出迎えてくれるのが至上の喜び、という愛犬家は多いだろう。犬は純粋に飼い主を愛しているのだ。
スコットランドに住む秋田犬の混血犬“エンジェル”(4才)も同様に家人の帰宅を心待ちにしていた。ただし、このエンジェルは飼い主の帰宅をただ虚しく待つだけではなかった。
彼はその強いアゴを使って、こんな行動に出たのである。
この家はスコットランドの北東部ファイル州のケルティ村にある。この素朴な片田舎の村で、飼い主の帰宅を待つ犬が、玄関のドアを噛み、ちぎって穴を開け、そこから顔を出していた。これを通行人が発見し撮影、今月26日に写真がFacebookに投稿されて話題を呼んだ。
投稿のキャプションにはこう書かれている。
「ケルティ村で新種のドアベルが発見される!」
動物愛護団体の調査を受け、さらにドアを丸ごと交換
この家の母親スザンヌさんは後日、地元テレビ局STVニュースの取材を受けて詳細を語っている。
この日、4歳の飼い犬“エンジェル”ちゃんは、他の二匹の犬とともに家に残され、スザンヌさんは子供たちを保育園に送るために30分間家を留守にしていたという。この短い間にエンジェルちゃんはドアを噛みちぎり、顔を外に出したらしい。
1人で別の部屋にいたスザンヌさんの息子が通行人から、「あなたの家の犬が玄関ドアを噛んでいるわよ!」と電話を受け、これが発覚したそうだ。
この写真はSNSで拡散され笑いと人気を呼んだが、違う見方をする声もあったようだ。
エンジェルちゃんは家に閉じ込められストレスのあまりこのような行動に及んだ、つまりスザンヌさんは動物たちに必要な世話を怠る“ネグレクト”、動物虐待を疑われてしまったのである。そして、後日スザンヌさんのもとには、調査のために動物愛護団体が訪れることになった。調査の結果、エンジェルちゃんは愛情深く世話をされていることが分かり、
「この犬はただの“やんちゃな犬”である」
と同団体は結論づけたそうだ。
さらに、この家の玄関ドアは丸ごと交換を余儀なくされ、その費用は300ポンド(約4万8千円)にも上ったそうだ。
それでも、飼い主のスザンヌさんは陽気にこう語っているという。
“最初は、エンジェルが怪我をしたのではないかと心配しました。”
”家族みんながエンジェルをとても愛しているので、この件を責めることは出来ないわ。新しい玄関ドアに費用が掛かっても笑い飛ばすしかないわね”
新しい玄関ドアは鋼鉄製のものにするべきかもしれないが、これについても、スザンヌさんはこう解決策を語っている。
“次から子供たちを保育園に送るときは、エンジェルも一緒に連れてきます“