飛び降りを防ぐため40分にわたり説得
米ニューヨーク・マンハッタンにある高架橋に立っていたひとりの男性。そして、男性の飛び降りを未然に防ごうと懸命に説得にあたった警察官らの映像がニューヨーク市警の公式X(旧ツイッター)で公開され話題をよんでいる。
事件が起きたのは10月5日午後4時半頃のこと。現場に駆けつけたカール・フェイエット警官とエレオドロ・マタ警官らは、今にも橋から飛び降りようとする男性に対してポジティブな声をかけて思い留まらせようとした。
Police Officers frequently interact with people having the worst day of their lives. 2 weeks ago, Officers Fayette & Mata talked to a distraught man in crisis for nearly 40 minutes until ESU officers rescued him.
Watch the harrowing video below ⬇️ pic.twitter.com/68lBMiwfvr
— NYPD NEWS (@NYPDnews) October 19, 2023
私も君と同じ状況になったことがある、でもこんなことする価値なんてない。解決策はきっとあるから、この状況から確実に抜け出す方法があるはずだ。君がどんな状況に陥っていたとしても市には助けるためのリソースがある。約束するよ、君を助けるためならどんなことでもする。君のことが大切なんだ、君の人生をすごく気にかけている。我々は君のために今ここにいるんだ。君は強い、我々の助けがあれば一緒に困難を打ち破ることができるはずだ。愛しているよ、ブラザー。私の肩によりかかってほしい。君は私の友達だ、一緒に闘うことを約束するから。必要なサービスも提供できる。私の声に耳を傾けて。人生も、太陽も、そして君も美しい。どうか諦めないでほしい。
感情をおさえきれず警察官が号泣
両警官が約40分にわたり懸命な説得を続けるなか、現場に駆けつけた緊急出動部隊が少しずつ近づき、男性をしっかりと捕まえ救出することに成功した。
すると、その瞬間、フェイエット警官は近くの警察車両に駆け寄り、その場にしゃがみこんだ。ボディカメラの映像には、感情をおさえきれずすすり泣く姿が映し出されているが、張り詰めていた糸が切れてしまったのだろう。自分のかける言葉次第で、目の前にいる男性の人生が変わってしまうかもしれない、そんな状況で必死に男性を説得し、命を助けることができたことに安堵すると同時に様々な感情が入り混じっていたに違いない。
この動画が公開されると「これぞ警察官のあるべき姿」「男性を助けてくれてありがとう」「真のヒーローだ」などと称賛の声が相次ぐとともに、ニューヨーク警察や同僚らからも「素晴らしい仕事ぶりだった」と、その功績を讃えられている。
参照元:X、New York Post