新車サイバートラックにオレンジ色のシミが!
革命児イーロン・マスク氏が生み出した異色すぎる最新電気自動車、「サイバートラック(Cybertrack)」
2019年11月に発表された際、車体の頑丈さを示すべくボディをハンマーでたたくなどのパフォーマンスが行われ話題となった事をご記憶の方も多いだろう。
紆余曲折の末、昨年12月ついに米国で初納車が行われた。
発表より4年を経て、なお未来的なスタイルとその巨大なステンレスのボディは見る者を圧倒する。
雨中を2日間運転しただけで・・・
世界中からのバックオーダーはすでに200万台を超えているというが、アメリカでは昨年11月末に最初の12台を顧客に引き渡したのを皮切りに徐々に納車が進んでいるようだ。
しかし、昨今そのオーナー達が集まる「サイバートラック・オーナーズ・クラブ」のフォーラム・メンバーの発言が非常に反響を呼び、ニュースでも取り上げられるほどの話題となった。
このオーナーはサイバートラックを購入後、雨中を2日間運転しただけで外装のステンレスボディに”小さなオレンジ色の斑点”が現れるのに気づき始めたという。
「最近、サイバートラックを受け取ったんだこの有様だ。テスラのアドバイザーに相談したところ、サイバートラックは雨に濡れるとオレンジ色の錆がつくので、ボディ研磨が必要だと言ってたんだ」
また同フォーラムの別のユーザーはロサンゼルスで雨の中を運転した後、同じようなオレンジ色の斑点があることに気づいたと投稿している。
こちらのユーザーは地元のサービスセンターに車両を持って行ったそうだ。
「テスラのアドバイザーはこの腐食を記録し、工具が準備できて修理を行うことができるようになったら、来月電話をくれると言ってくれた」
これらの投稿対し、変色はカーボンダストや流れ出た切粉、あるいはその他の汚染物質が原因ではないかという議論も巻き起こった。
サイバートラックはステンレス鋼構造。 テスラのサイバートラックのマニュアルによると、スチールパネルのボディは油脂、樹木の樹脂、虫の死骸などの腐食性物質に侵されやすいため、腐食を防ぐには素早く洗い流す必要があるとの記載がある。
「サイバートラック・オーナーズ・クラブ」のフォーラムスレッドでは、錆びや腐食は「当たり前」と断言している人もいるそうだ。
さらには、スチールパネルを保護するテスラ純正コーティングサービスにはなんど数千ドルものコストがかかる、と怒りの投稿をしている人もいる。
また、一部のオーナーは外装にオレンジ色のシミがつくことを前向きにとらえている人もいて、ステンレススチールに「パティナ(古色)」がつくのを楽しみにしている、と表明していたりもする。
サイバートラックのエントリーグレード「RWD」の価格は6万990ドル(約919万円)、上位モデル「AWD」は7万9990ドル(約1200万円)。
上位モデルは600hpを発生するモーターを搭載し4輪駆動。車両重量は2995kgで、最大牽引能力はおよそ5トン。0~96km/h加速は4.1秒、最高速は180km/hの性能を発揮する。また、1回の充電での航続距離は547km。
1000万前後の価格、未来的なスタイル、そして雨でサビが出るボディ・・・。個性のかたまり、世界中で賛否を呼びそうな車である。なお、残念ながら今のところサイバートラックは米国のみでの販売とされており、中国や日本での発売予定はないという。