【ワールドカップの奇跡】カーボベルデってどんな国?人口52万人の小さな島国が世界を驚かせている

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米国、カナダ、メキシコ共催の2026年サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会が絶賛開催中である。
先日、ブラジルに惜敗した日本代表が大会を去り、寂しく思っている方も多いだろう。

しかし、地球規模のスポーツの祭典であるW杯には、まだまだ知られざる物語がある。その中でも筆者が注視しているのは、W杯初出場にして決勝トーナメント進出を決めた国、『カーボベルデ』の快進撃だ。

優勝候補である強豪スペインとの初戦で27本ものシュートを浴びながら全員で守り、スコアレスドロー。
その粘り強さは、スペイン戦のハイライトでもよく分かる。

ウルグアイ戦も2―2と再び優勝経験国に善戦した。

さらに、サウジアラビア戦は終始押し込み、白星まであと一歩という好試合を見せまたも引き分け。勝ち点3で決勝トーナメント進出を決めた。

そもそもカーボベルデってどこ?どんな国?

『カーボベルデ』はアフリカ西岸の大西洋に浮かぶ島国で、日本ではまだあまり馴染みのない国かもしれない。正直、筆者も今回のW杯で初めて耳にした国である。
アフリカ大陸の西、およそ600kmの大西洋上に浮かぶ大小いくつもの島からなる国で、首都はプライア。

国土は小さく、人口は約52万人。日本でいえば、最も人口が少ない鳥取県や地方の中核市(埼玉県川口市や鹿児島県鹿児島市など)と同じくらいの人口規模である。
世界地図で見れば、小さな点のように見える国かもしれない。

そんな国が、世界中の強豪国が集まるW杯で決勝トーナメントに進出したのだから、これはもう十分に事件である。

アフリカなのに公用語はポルトガル語

カーボベルデの公用語はポルトガル語である。アフリカの国なのになぜポルトガル語なのかというと、国の成り立ちにその理由がある。

15世紀、ポルトガル人がこの島々を発見し、その後カーボベルデは長くポルトガルの植民地となった。発見当時、島々はほぼ無人だったとされており、やがてポルトガル人の入植者や、西アフリカから連れてこられた人々が暮らすようになった。その結果、アフリカとヨーロッパの文化が混ざり合った、独自のクレオール文化が生まれたのだそうである。

街並みや食文化にもポルトガルの影響が色濃く残っているという。
また、日常生活ではポルトガル語をベースにした「カーボベルデ・クレオール語」が広く話されており、島ごとに少しずつ言葉も異なるそうだ。
1975年にポルトガルから独立。現在はアフリカの中でも比較的政治が安定した民主主義国家として知られている。

アフリカとヨーロッパが交わるクレオール文化の国

ポルトガル人が発見したと聞くと、「では白人の国なのか」と思うかもしれない。しかし、カーボベルデはそう単純な国ではない。
住民の多くは、西アフリカ系とヨーロッパ系のルーツが何世代にもわたって混ざり合った人々である。見た目も文化も実に多様で、アフリカの島国でありながら、ポルトガル語圏の国でもあり、独自のクレオール語も広く話されているという。

小さな島国ながら、実に多彩な顔を持つ国なのである。サッカースタイルもアフリカならではのダイナミックかつしなやかな身体能力を生かしつつも、どこかヨーロッパ、ポルトガルを思わせる組織的な面もあるスタイルである。さすがに押し込まれる場面は多いものの、全員で体を張って守り、少ないチャンスを狙うサッカーは見ごたえ十分である。

実は音楽好きには有名な国でもある

日本ではあまり知られていないカーボベルデだが、音楽ファンには「裸足の歌姫」と呼ばれた歌手、セザリア・エヴォラの故郷として知られている。


哀愁を帯びた伝統音楽「モルナ」は、どこかポルトガルのファドにも通じる雰囲気があり、多くの人を魅了してきたという。サッカーだけでなく、独自の文化を持つ国でもあるのだ。

W杯初出場で歴史的快進撃

カーボベルデ代表は今回がW杯初出場。それだけでも大きな出来事だが、彼らはそこで終わらなかった。グループステージを突破し、決勝トーナメント進出を決めたのである。
人口規模で見れば、W杯の決勝トーナメントに進んだ国としては史上最小クラスだろう。

さらに驚くべきは、次の相手である。カーボベルデが決勝トーナメントで対戦するのは、あのアルゼンチン代表だ。レジェンドプレイヤー・メッシを擁する世界王者と、人口約52万人の島国。

この組み合わせだけで、すでに映画の予告編のようだ。
ジャマイカのボブスレーチームを描いた『クール・ランニング』のように、いつの日か映画化されても不思議ではない物語である。

小さな国が世界の真ん中に立つ日

カーボベルデの快進撃は、単なるサッカーのニュースではない。普段であれば、日本でこの国名を耳にする機会は多くなかったかもしれない。
しかし今、その国の名前が世界中のニュースで語られ、サッカーファンの間で注目されている。
ワールドカップの面白さは強豪国だけが主役ではなく、こうした「誰も予想していなかった国」が突然世界の真ん中に立つところにもあるのだろう。

地図では小さく見える国が、ピッチの上ではとてつもなく大きな存在になる。
W杯とは、そういう物語に出会える場所でもあるのだろう。

人口約52万人の小さな島国が、世界王者アルゼンチンに挑む。この物語だけで、筆者はもう十分に胸が熱くなるのであった。

カーボベルデとアルゼンチンの対戦は7月3日(日本時間4日)マイアミで行われる。どんなドラマが生まれるか期待したい。

参照元:
ReutersReutersOpenFactbook
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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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