「VRアート」というのを聞いたことがあるだろうか。とりあえず、こちらの動画を見ていただきたい。
平面的に立体を表現している浮世絵を、本当に立体にしてみました?#VR #VRArt #TiltBrush pic.twitter.com/HBSeSz1iXj
— せきぐちあいみ (@sekiguchiaimi) 2017年2月15日
はじめは有名な葛飾北斎の浮世絵を題材にしたアートかと思ったが…額縁の向こう側が3Dになっているではないか!!巨大な波はもちろんのこと、その向こう側の、金魚や扇子や雲もすべて3Dで描かれている。これが「VRアート」である。
どうやってつくられているのだろうか?
では、ほかの作品の制作過程をご覧いただこう。
なるほど、こんな感じで描かれているのか…いろいろな角度から見て描けるというのがこのVRアートの特徴であろう。
池のコイも下から見て描いている。
実際に書いている最中も結構動きまわっている。空中のキャンバスに絵を描くという感覚だろうか。
完成したものはどの角度から見ても絵になっている。滝の水の動きも再現されている。
このアートを制作しているのはロンリーデジタルパフォーマーと名乗り活動をしているせきぐちあいみさん。「ティルトブラッシュ:Tiltbrush」という専用の器具を用いてアートを作成している。現在、ユーチューバーとして活動し、作品の動画をユーチューブはもちろんツイッターなどその他SNSにアップロードしている。今年の2月には世界初のVR個展も行った。
これまで紹介したもののほかにもさまざまなVRアートが作成されている。
こちらはきれいなイルミネーションのVRアート。このイルミネーションは実際に歩けそうなほどのリアリティである。
外国人にも高評価
動画に対して、
これは僕が今まで見たきた、「ティルトブラッシュ」を使ったアートで一番の作品だよ。すばらしいアートだ!
音楽とあっていて、心地よい夢みたい。リラックスできて幻想的な空間!
といった外国人からのコメントも見られた。
絵心がない人がVRアートに挑戦すると…
絵心のない筆者からすると、三次元のものを紙の上に二次元として投影するよりは、三次元のまま描けるVRアートのほうが、もしかしたらうまく描けるかもしれない、と思ったり。
あるユーチューバーが「ティルトブラッシュ」を使って
発売予定の『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』のプレイアーツ改も展示しています! #JF2015 pic.twitter.com/KKikXWPFUz
— スクウェア・エニックス イベント (@SQEX_EVENTS_JP) 2014年12月20日
↑このゲームのキャラクターを描こうとしたところ…
全然違うものに!!やっぱりもとから絵心がない人にとっては難しいようだ。
でもめっちゃ楽しそう。
絵が下手な筆者としては、絵心があって、しかも、3Dでそれが描けるというのは非常にうらやましい。光や動きの表現などのVRアートの強みを生かせるのもせきぐちあいみさんのようにセンスがあるからであろう。ただ、直接手で描くということではないので、細かい部分の書き込みなどは普通の絵のほうが優れているという印象。
「ティルトブラッシュ」自体は2014年には開発されており、それを使ったVRアーティストがじわじわと出てきた。この技術がもっと発展して、これまでのただ見るアートではなく、体験するアートが一般的になってほしいものである。