多くの人がもつ「精神障害」に対する誤解を解くために
インドのバンガロールに住む、ソナクシャ・リェンガーさんのイラストシリーズ「A-Z of Mental Health(AからZで伝える精神障害)」が注目を浴びている。
精神障害を持っている彼女自身の経験と、精神障害に対して偏見を持っている人が多くいると感じたことから、精神障害に対する誤解を解くために彼女はイラストを描き始めたそうだ。
さっそく彼女の作品をいくつか見ていただきたい。
T「抜毛症」は好きでしてるわけじゃない
ストレスや不安により毛髪を自分で抜いてしまう脱毛症。本人は抜きたくて抜いているわけではない。
D「離人症」は作り物じゃない
離人症とは、自分が自分の身体から離れて、外から自分を見ているような気分になる症状である。全てのことが他人事に思えて、世界に色がなくなってしまったような感覚になるのだ。
S「統合失調症」の人は危険じゃない
妄想や幻覚を見たり、思考や感情が乏しくなることにより他人とのコミュニケーションが難しくなってしまいがちな統合失調症。だからといって彼らが暴力的になったりするわけではない。
B「双極性障害」はかんしゃくを起こしてるわけじゃない
気分が高まったりする躁状態と、落ち込んだりするうつ状態を繰り返す、躁うつ病とも言われる双極性障害。もちろん本人は意図的に気分を変えているわけではない。
K「窃盗症」は便利な言い訳じゃない
「利益のための窃盗」ではなく「窃盗のための窃盗」をしてしまう病気。彼らは盗ったものには興味がなく、他人に渡したり、現場に返すこともあるんだとか。
Y あなたはひとりじゃない
精神障害は目に見えないもの。だからこそ他の人に理解されないことも多く、本人はさらに追い込まれてしまう。
精神障害者を苦しみから救うために彼女はこれらのアートを描き続けているが、それにより強くなれる人々の中には彼女自身も含まれているようだ。
言葉で伝えることが難しいものだからこそ、より一層彼女のアートから強いメッセージ性を感じることができるように筆者は思う。
参照:instagram