トロイの木馬
みなさんはトロイの木馬をご存知だろうか?「あ~知ってる!あのパソコンのウィルスみたいなやつね。」
いやそっちじゃない方のトロイの木馬だ。
こんな感じで描かれることが多い。トロイの木馬はギリシャ神話に登場する道具の1つである。
中には大勢の兵士が!
トロイ戦争中に劣勢に立たされたギリシア人が大きな木馬をつくった。1人のスパイが相手に「これはギリシア人が敗北し、置いていったものです。神殿に奉納して、神の怒りを静めるべきです。」と話した。相手はこれを信じ、木馬を奉納した。相手は勝利の宴を開き、その後、人々が寝静まったころに、木馬の中から突如ギリシア人が現れた。木馬は相手の陣地へ入り込むための道具だったのだ。
そしてギリシア人は相手を圧倒し、戦争に勝利した。
でも神話でしょ?
トロイ戦争は神話として伝承されていたものだが、19世紀にシュリーマンという男性がトロイの遺跡のようなものを発掘したことで、現在は実際に行われた戦争だと考える人も少なくない。
と、こんな感じのトロイの木馬だが、実は木馬ではなく、船だったのではないかという新説が提唱されている。
トロイの”船”?
新説を提唱したイタリアの考古学者は、トロイ戦争で使われたのは船であり、その船頭に馬の頭を模したものが取り付けられていたと主張する。「トロイ戦争について書かれているイーリアスという書物を翻訳する際に、”船”が”木馬”に誤って翻訳されたと考えられます。」
では何故、このような誤解が広まってしまったのか?それは紀元前7世紀に、有名な詩人が”木馬”と翻訳したことから、この認識が広まったのではないかとこの考古学者は考えている。
しかも、馬の頭の飾りが取り付けられた船は、かつて、神聖な場でも使われていた。よって、そのような船が使用されていても何もおかしくはない。
確かに、人々が巨大な木馬の中に入って、しかもそれを人力で運ぶよりは、船のほうが簡単そうな気はする。でも、大きな木馬の方がロマンはあるよなあ。
ロマンか現実か。真相が解明される日は来るのだろうか。