【異例】死んでも死んでもよみがえる「ゾンビ星」が発見され話題に!

自然

死んでも生き返る「ゾンビ星」

みなさんは「超新星爆発」というものをご存知だろうか?

「超新星爆発」とは質量の大きな星が最終段階に達したときに起こる爆発である。この爆発を起こした星は、たいてい100日程経てば光を消す。つまり超新星爆発を起こした星は「死ぬ」と一般的には定義されていたのだ。

しかし、異例の超新星「iPTF14hls」は、爆発したあとも輝くことをなかなか止めなかったということが発表された。

しかも最終的にこの星は、明滅を繰り返しながら徐々に徐々に暗くなっていって死んだのだが、実はこの星が死ぬのは今回が初めてではない。なんと、この星は過去に生き返ったことがあり、2度目の死を迎えたのだ。

「死にきれない」というように明滅を繰り返しながら弱っていき、死んでもまた生き返るという驚きの現象が起こるこの超新星は「ゾンビ星」と呼ばれている。

60年前に一度死んでいた星・・・!

iPTF14hlsが超新星爆発を起こした頃は、科学者たちは全く興味を抱かなかったという。

普通の星と同じように、100日ほどで消滅するだろうと考えられていたからだ。ところが135日~140日が経っても、iPTF14hlsは変わらず輝き続けた。というよりも、普通ならはとっくに闇に呑まれているはずの超新星は、徐々に輝きを増していたという。こうして、iPTF14hlsはなんと600日まで5回明滅を繰り返しつづけた

さらに、過去のデータをさかのぼると、60年前に一度死んでいたはずの星が、生き返り2014年に再び爆発しているということが発覚したのだ!

ブラックホールになるまで「死」と「生」を繰り返す!?

研究者らは、iPTF14hlsの爆発をこれまでの超新星爆発のなかでも最大規模だといい、理論上で予見されていた「脈動性対不安定型超新星」の最初の観測だった可能性もあると見ている。

「対不安定型超新星」とは巨大な恒星が超新星爆発を起こす際にみられる現象。宇宙初期に数多く存在していた巨大な恒星も同じような動きをしていたとも言われる。このパターンであるならば、iPTF14hlsも、最後の爆発が起きてブラックホールに姿を変えるまで、何十年も「死」と「生」を繰り返す

しかしiPTF14hlsは、対不安定型超新星としてはエネルギーが大きすぎるなど、一致しない部分もあることから、別のタイプの超新星ではないかとも指摘されている。

研究者らは、今までに見たことのない超新星の実態を探るため、今日もiPTF14hlsと同じ動きをする「ゾンビ星」を探し続けているという。

参照元:CNNTwitter

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村山ていな

小学校から大学まで家の近くに学校がない人生だったおかげで、特技は早起き。 「ゆでたまごの殻を剥く選手権」があったら、世界ランキング上位3%に入る自信あり。

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