校閲という職業
みなさんのまわりで校閲のお仕事にしている人はいますか?私(お松)のまわりにはいません。さらに言うとそういうお仕事があることも知らなかった。しかしここ最近ドラマの影響で校閲という仕事にスポットライトがあたっている。
そのドラマが「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」だ。石原さとみがかわいいという声が多い。しかし私(お松)は断然!本田翼ちゃん派だ。
ドラマは、ファッション誌の編集者を夢見て出版社・景凡社に入社した河野悦子(石原さとみ)を中心に展開していく。しかし校閲という、日頃裏方の仕事だけに私(お松)はどうなのか?と懐疑的ではあったのですが、はじまってみれば、これがめちゃめちゃおもしろい。さらに校閲という仕事がどれほど重要な仕事なのかもよく分る。
こう‐えつ〔カウ‐〕【校閲】
[名](スル)文書や原稿などの誤りや不備な点を調べ、検討し、訂正したり校正したりすること。「専門家の校閲を経る」「原稿を校閲する」
正直私(お松)は校閲と校正の違いすらわかってなかったようで、校正は元になっている原稿と試し刷りを見比べて字句の誤りを直すことであり、校閲は字句の誤りだけではなく、記事内の事実確認、言葉や漢字の使い方にまで踏み込んで確認するものだと、この歳になって初めて知りました。なるほどひとつ賢くなりました。ありがとう石原さとみ。
ただ、言うは易しで、ほんとに日本語の意味や漢字の語源なんかを知らないと、とでも出来そうにない仕事だ。そこで現場で働く校閲者のすごさが分かるツイートをいくつか紹介いたしと思う。
「こけら」は屋根をふく薄板。建物が完成したときにそのくずを払い落とすことから「こけら落とし」というので、屋根のない施設に使うのは適当とはいえません。 https://t.co/WTEQX3hwoR pic.twitter.com/U7OrlnpQjJ
— 毎日新聞・校閲グループ (@mainichi_kotoba) 2016年11月7日
開場行事がただしいのか。子どものころ「こけら」って紅白の幕のことだと思ってました。それを数人の大人がいっせいに引っ張って、建物が姿を現すものと。よく考えれば建物を覆うほどの紅白の幕見たことなかったな。
「漢」は「おとこ」の意味があるので、たくさん食べる女性を「大食漢」というのは違和感があります。関連記事→ https://t.co/AjXjlG39IA pic.twitter.com/TMvH3RdBJ4
— 毎日新聞・校閲グループ (@mainichi_kotoba) 2016年11月2日
「漢は男」言われてみればその通り。そもそも女性に大食漢を言ってる時点でどうかと思いますが。
【注意したい表現】「なさぬ仲の恋人同士」⇒「な(生)さぬ仲」とは義理の親子の間柄のこと
— 毎日新聞・校閲グループ (@mainichi_kotoba) 2016年10月9日
なさぬ仲は義理の親子関係になるのか・・・これはマズイですね。
「鬱」は2010年に常用漢字になったため、漢字で表記するケースも増えてきました。しかし直しの赤字を書くのも結構大変。何も見ずに正しく書けるか、なかなか自信がもてません。 https://t.co/WTEQX3hwoR… pic.twitter.com/jWcMGCwrR9
— 毎日新聞・校閲グループ (@mainichi_kotoba) 2016年7月27日
めっそうもございません。私(お松)は鬱も書けなければ薔薇もかけません。パソコン便利。
大学生は「生徒」ではなく「学生」ですね。中高生が「生徒」で小学生が「児童」というのも含め学校教育法に合わせています。どちらかとよく聞かれる専門学校生は「学生」ではなく「生徒」。 https://t.co/WTEQX3hwoR pic.twitter.com/6i5xsk2ghj
— 毎日新聞・校閲グループ (@mainichi_kotoba) 2016年9月26日
大学生が学生。中高生が生徒。小学生は児童。もうこのレベルになると、言葉の意味を超えて法律を知っていないと無理なレベル。ちなみに高専生も学生らしい。ぐぅの音もでないです。日ごろ目にする活字がここまでチェックされていたとは知らなかった。校閲という仕事の大切さも。
っというわけで、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」のこの後の展開にも期待したいですね。