東ヨーロッパの小国エストニアがアツい!
Bilde: www.tourism.tallinn.ee
皆さんは、エストニアという国をご存知だろうか。東ヨーロッパに位置する、面積は九州とほぼ同じ、人口130万人ほどの小規模の国家である。ラトビア・リトアニアと共に「バルト三国」と呼ばれている。
エストニアは旧社会主義の国であり、1991年に旧ソ連から独立した。
首都のタリンは絵本に出てくるような街並みであり、旧市街はそっくりそのまま世界遺産に登録されている、人気の観光地である。
Gamlebyen i Tallinn.
@rlppinky16
だが今回紹介したいのは観光地としてのエストニアではなく、IT立国としてのエストニアである。
あのインターネット電話サービスのスカイプが生まれた国が、このエストニアであり、現在巷では世界最先端のIT技術の国だと称されている。
Skypeさんの投稿 2015年11月2日(月)
エストニアの最先端技術は、社会に広く普及している。今回は、日本では考えられないような、いくつかの電子サービスを紹介しよう!
投票所に行く必要ナシ!インターネット投票!
日本でも導入が検討されているインターネット投票。エストニアでは世界に先駆け、2005年に導入されている。
この制度のおかげで、足腰の悪い年配層や、海外旅行中・留学中の人も投票ができるようになった。わざわざ投票所に足を運ぶ必要がないなんて、うらやましい限りである。
納税・確定申告もネットで簡単!
非常に煩わしく手間がかかる諸申告も、エストニアではオンラインで簡単に行うことができる。
エストニアでは、国民の情報をデータで管理する、電子政府が実現されている。そのおかげで納税・確定申告の際、わざわざ役所に足を運ぶ必要がない。時間・手間削減の非常に画期的な制度である!
ちなみに、全てがデータで管理されているため、エストニアに会計士・税理士という職は存在しない。日本では高給取りとされる職種がないのは、なかなか興味深い。
非常に充実したIT教育!
このような国なので、当然のように教育現場にも多くの最新技術が潜んでいる。授業ではタブレットを使用し、インターネットが常に身近にある。
また小学校低学年からプログラミングの授業がある。さらにインターネットセキュリティ、ハッキングなども取り扱われる。学生の内からITを普及させようという取り組みは、日本も見習うべきかもしれない。
世界の最先端を走るエストニア
上で紹介したのはほんの一例にすぎず、他にも住民登録や会社の設立などもインターネットで簡単に行える。
結婚や離婚などの儀式的なものを除き、なんと90%以上の行政手続きがオンラインで可能だ!徹底したIT国家である。
@genvagula
このように、エストニアは世界の最先端を行く電子国家であった。
内容もさることながら、最も驚くのはエストニアが非常に小規模の国家であるにもかかわらず、世界最先端と呼ばれるほどの技術革新を成功させた点である。
…いや、小国だからこそ、IT政策に国の存続をかけて、見事成功させることができたのかもしれないと感じる筆者であった。