【両親に会いたい】少年二人がバスの下に隠れ80キロの旅に出ていたことが発覚!

事件

中国南部の広西チワン族自治区で、少年2人の行方が分からなくなったという通報が教師から警察に届けられた。

そして、驚くべきことに、その日に2人が発見されたのは、なんと80キロ離れたバス停に止まっていたバスの下だったという!

つまり、彼らは80キロもバスの下に隠れて旅路に出ていたのだ!

なぜこの2人は、こんな行動に出てしまったのだろうか。その背景には中国社会に存在する大きな問題があった。

2人の少年がバスの下に隠れて80キロ移動

バスの下に隠れていたのは、8、9歳と見られる少年2人組。

その様子がこちらだ。

バスの下の狭いスペースに、小さい体を泥だらけにして無理やり押し込んでいることがわかる。

あるメディアでは、この2人が痩せこけていたために、こんな無茶なことができたとも報じられている。

なぜ、この2人がこんな行動に出てしまったのか、少年達は警備員に対してあまり多くを語ることはなかったというが、「お父さんとお母さんに会いたかった」と話したという。

中国で問題となる「留守児童」

実は、この2人の両親は隣りの広東省で働いていて、彼らは寄宿舎に預けられて暮らしているそう。そして、彼らのような子どもは、「留守児童」と呼ばれる。

農村部に残された出稼ぎ労働者の子供たち、いわゆる「留守児童」の数は中国全土で何千万人にのぼり、彼らは寄宿舎に預けられたり、酷い場合には子ども達だけで生活しているのだとか。

今回バスの下で発見された少年2人組はどんな思いでこの計画を立て、どんな思いで80キロという道のりをバスに揺られつづけたのか、筆者にはとても想像がつかない。

この事件を機に、今、中国内で「留守児童」を問題視する動きが高まっている。一刻も早く、この少年2人とその両親が一緒に暮らせる生活が戻ってくる事を祈る。

参照元:BBCTwitter

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村山ていな

小学校から大学まで家の近くに学校がない人生だったおかげで、特技は早起き。 「ゆでたまごの殻を剥く選手権」があったら、世界ランキング上位3%に入る自信あり。

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