ハロウィンが流行ってるのってアメリカだけ。
10月31日がなんの日か聞けば『ハロウィン』と答える日本人は年々増えている。事実ハロウィンイベントは年々増加してるし、いたるところで仮装した若者やイベントを行う店を見かける。まさに日本でも老若男女が楽しむイベントになりつつある。
ところで、ハロウィンはアメリカだけでなくヨーロッパでも流行っていると思ってはいないか?実は違う。細々とやっている国はあってもアメリカほど盛大に楽しんでいる国はない。
イングランドではハロウィンよりもっぱら『ガイ・フォークス・ナイト』
イングランド各地ではハロウィンよりもずっと人気で不動のイベント、それが『ガイ・フォークス・ナイト』(ボンファイアーナイトとも呼ばれる)
ガイ・フォークス・ナイトは毎年11月5日に祝われる。イギリス中でかがり火がたかれ、花火が打ちあがり、そこらじゅうに屋台が出るような、日本でいう花火大会みたいなもんだ。
ガイ・フォークス・ナイトの名物といえばこのお面
この不気味なお面…なんか見たことある…そう、これハッカー集団の「アノニマス」がつけているお面だ。このお面を見るとアノニマス思い出しちゃう…けど、ホントはイギリスが国を挙げて祝う祭りのお面だから勘違いしないように。
友達が「あ、アノニマスのお面だ~」と言っていたら冷静に「ちがう、ガイ・フォークス・ナイトのお面だし。しらねぇの?」とバカにしてみよう。博学と尊敬されるか、険悪なムードになること間違いなしだ。
ちなみにどうしてこんなに不気味なお面なのかというとガイ・フォークス・ナイトが始まるきっかけとなった事件の首謀者ガイ・フォークスの風貌がこんな感じだからだ。
バビるくらい似てない。しいて言うならヒゲしか似てないじゃねえか。うん、すごくわかる。でも我慢してくれ。なんてったってガイ・フォークス・ナイトの日にはこのバビるくらい似てないお面でイギリスが溢れちゃうんだから…。
ガイ・フォークス・ナイトは1605年に起きた「火薬陰謀事件」がきっかけで始まった
この事件の首謀者であるバビるくらい似てないお面のモデルとなったガイ・フォークスは当時の国王(ジェームズ1世)を暗殺するために国会議事堂の爆破を計画。上院議場の下まで坑道を掘り、大量の爆薬を仕掛け、国王や議員をまとめて爆殺する予定だった。
しかし、爆破予定だった11月5日の10日前に密告があり、爆破は未遂に。国王も守られ事なきを得た。この事件が未遂に終わったことを祝うため、このガイ・フォークス・ナイトが始まったのだという。
大量の火薬を使った事件が未遂になったのを、かがり火や花火で祝うという皮肉な祭り。でも11月初旬という肌寒い時期に暖をとりながら祭りを楽しめるということでは夏の花火大会より快適かも?
日本の場合、花火と言えば夏の風物詩となっているが、イギリスではガイ・フォークス・ナイトの影響で冬の風物詩らしい。花火大会でタンクトップに汗だくの親父にぶつかったときの絶望を考えると…ちょっと寒いくらいのほうが人のぬくもりを受け入れられそうだ。
汗だくの親父にぶつかった時の絶望に賛同いただける人、一緒に冬の花火大会やりませんか?
参照元:mail online news、flickr、dosmotivaciones.es、gettyimages、emaze、The celegraph