大切な家族が亡くなったら、なるべく生きていた時に近い姿でお別れしたい・・・―これは大切な人を亡くした遺族にとって、当然の思いとしてあるだろう。
しかし今回、祖母を亡くした家族は、誰もが仰天する言葉を耳にしてしまった。なんと「脳をなくしてしまいました・・・」と病院から告げられてしまったのである!!
おばあちゃんの脳みそを返して!!
4月13日の朝、中国・香港にある北区医院という病院で、緊急で記者会見が行われた。
この会見で、同病院の医院長アブドゥル・カリム・ビン・キッチェル氏は「死亡した患者を検死している途中、摘出した脳を紛失してしまった」と発表したのである!!
これが発覚したのは、4月11日水曜日。死亡した患者の遺族や検死官には既に報告済みであるとコメントしている。
脳は、摘出後ホルマリン液に浸けておいて脳細胞の検査をする予定だったというが・・・その矢先に忽然と姿を消してしまったのである。
キッチェル医院長によると、当時脳が保管されていた部屋には鍵がかけられておらず、脳は盗まれた可能性があると示唆している。
その後、担当者が警察に被害届を提出。関係者は総力を挙げて、現在も脳みその行方を追い続けている。
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今回の件について、香港にある患者支援団体「香港病人政策連線」の代表アレックス・ラム・チョウ氏はこのようにコメントしている。
全ての確認が済んだ後、患者さんの遺体はすでに遺族へ帰されるはずです。なぜ病院側は脳がないまま帰そうとしたのでしょうか?
今回の事件は、非常に重大な不祥事と言えるでしょう。
中国では宗教的に、脳というのは意識や魂が宿るとても重要な部位と信じられています。遺族への感情的な被害は大きいことと思われます。
日本人で言えば、「首をなくしました」と言われるようなものだろうか。今回の事件は遺族にとって言語道断といえるものに違いない。
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一方で、一体誰がどういう目的で脳みそを盗んだのか一切想像できないところに恐怖を感じてしまうのは筆者だけではないだろう。
もしかして、病院内にそういったものを愛好するハンニバル・レクター博士っぽい人物がいるのでは・・・?こ、怖すぎる。