カナダに売ってたTシャツにも?
もしあなたが海外で日本地図がデザインされたTシャツを買ったとして、たとえ「○○島がない!」ということがあっても、意識することはほとんどないだろう。
だが、中国の場合だと違うようだ。中でも台湾や南沙諸島などといった領土問題の関係でセンシティブな話題も多い。
そのせいか、中国政府は今回取り上げるただのTシャツ一枚に関してもかなり神経質になっているようだ・・・。
WHAT'S MISSING? The GAP clothing company is apologizing for a mistake on their T-shirt's map of China.
https://tinyurl.com/ydhoj47f
KRON 4 Newsさんの投稿 2018年5月15日(火)
問題となっているのは、中国人留学生がカナダのGAPで購入したというTシャツのデザインである。
胸元の中国の地図を良く見ると、台湾、チベット南部の蔵南地区、南沙諸島が欠けていることがわかる。
これを留学生が中国版ツイッター「ウェイボー」で指摘すると、多くの中国人からGAPのアカウントに抗議が殺到し、公式が謝罪する事態となった。
14日、GAPはウェイボーにて「中国の主権と領土の整合性を尊重する」といったメッセージと共に陳謝し、Tシャツの回収と破棄をしているという。
中国と対立する国々では疑問の声も
これを受け国内外のネット界隈では「中国という巨大な市場を失いたくないがためにこうした措置を取ったのでは」といった推測がされている。
衣類にまで政治的な動きを絡めたくはないものの、台湾やベトナムのSNSでは「もうGAPでは買わない」といった声が散見される。
また、こうしたミスはデザインから販売までのスパンの短さが原因とみられる。
2017年の最初の決算発表にて、CEOのアート・ペック氏は「近い将来、デザインから店頭に並ぶまでにかかる時間を10か月から10週に短縮する」と語っていた。
流行に取り残されないことが目的とはいえ、早期の販売を急ぐあまり、こうしたミスが起きてしまったことが考えられる。
・・・・中国の地図というのは政治的感情が絡みやすいモチーフであるため、デザインとして起用するのは控えるべきだったのでは?とどうしても考えてしまうのは、筆者だけではないだろう。