「アメリカ合衆国を再び偉大にしよう(make america great again)」をスローガンに掲げ、保守的な政策を推し進めるトランプ大統領。
特に移民政策は強硬で、今年6月には2000人もの子どもたちが親から引き離されたとして国内外から批判を浴びた。
そんなトランプ大統領の不寛容な政策に異議を唱えたのが、インディアナ州の教会だ。
彼らは、マリア・ヨセフ夫婦とマリアの子であるイエス・キリストは「移民だ」として、移民収容所に見立てた金網の中に「収容」してしまったのだ。
こちらがそのツイートだ。
On our lawn tonight we placed The Holy Family…in #ICE detention. #Immigration pic.twitter.com/eSkTv89SEf
— CCC Indy (@CCCathedralIndy) 2018年7月3日
「移民を収容せよと言うなら、聖家族も勾留されなければなるまい」
イエス・キリストも移民だった
インディアナ州のインディアナポリスにあるクライスト・チャーチ大聖堂は、トランプ大統領の強硬な移民政策に抗議し、聖家族も移民であるとしてフェンスの中に入れるというパフォーマンスを行った。
Locking up the holy family in “ICE detention” — a bold statement from one of the most visible churches in downtown #Indianapolis on the separation of families at the border. We’re hearing LOTS of mixed reactions from people on the church’s #EveryFamilyisHoly movement @rtv6 pic.twitter.com/ROtOclT8UF
— Stephanie Wade (@stephmwade) 2018年7月3日
マリア・ヨセフ夫婦は祖国の暴力から逃げてきた「移民」であり、現在の「移民」と全く変わらないと、教会の代表であるカールセン牧師は語る。
聖書によれば、イエスはユダヤのベツレヘムで生まれたがほどなくして幼児殺害の命令が出たため、イエスは両親と共にエジプトへ移り住んだとされる。
「マリアとヨセフも、歓迎されず納屋に逃げ込んだホームレスの夫婦だった。そうやって生まれたのが、イエス・キリストだ。みんなそれを忘れてしまっているのではないか」と牧師は語っている。
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国内外の反発を受け、トランプ大統領は親子を引き離す移民政策を撤回したが、クライスト・チャーチ大聖堂は収容されたキリストを飾り続けている。
いつまで飾り続けるかはわからないとしながらも、カールセン牧師は「これが時代遅れになり、片付けられる時代が来てほしい。それが私の願い」だと語る。
移民はとても難しい問題だが、一日も早く子どもたちに笑顔が戻ることを願ってやまない。
参照元:ワシントン・ポスト紙、Twitter[1]、[2]