※死んでないです
世界ではあらゆる手を使った詐欺が横行しているが、今回の事件ほど雑なものはないだろう・・・。
内容はシンプル。親族から金を騙し取るために男が死んだふりをしていたというもの。しかし、そのバレ方が非常にしょうもないものだった。
7月15日、タイ・バンコク在住のタチャウィット・ジャンギウという男の妻は、彼が亡くなったことをフェイスブックに投稿。
追悼アカウントを作成し、永眠した彼の姿を投稿して、友人や親族一同に訃報を知らせたという。
・・・これを見て、あなたは大きな違和感を感じただろう。鼻の穴には綿がつめてあり、顔面は青白くなっているが・・・フローリングの床に直置きされている。
別の投稿では「あなたを入れる棺がなくてごめんね」とつづられていたが・・・明らかに怪し過ぎる。
今すぐにでも息を吹き返しそうな生命感をどうしても感じてしまうが、アナタの勘は正しい。彼は普通に生きているのである。
妻によると、死因は長年悩まされたガンと喘息。近親者から「病気だと気付かなかった」と突っ込まれても、「彼はいつも平気そうなふりをしていました・・・・・」と答えていたという。
ジャンギウの妻は、ここから彼の母親に、遺体を地元へ移送するための金を求め、母親はすっかり騙されて送金してしまった。
更に驚くことに、葬儀代やお墓、移送のための霊柩車を用意する費用6万円相当(2万バーツ)を親族らは支払ってしまったのである。
痛恨のミスをやらかす故人
そして気を利かせた親族は、すぐに葬儀を行うお寺を手配し、翌日には移送の手伝いをするためバンコクへ。
この時、ジャンギウの従弟が妻と連絡を取ろうと、生前使っていたという電話番号に電話をかけたというが・・・なんと、死んだはずのジャンギウが電話にでてきたというのである!!
彼は返事をしてからミスに気付きすぐに電話を切ったというが、従弟の男性が受けた衝撃は計り知れない。
もちろん葬式はすぐさまキャンセルされ、親族一同は葬儀費用19万円(6万バーツ)を返すように請求。ジャンギウと妻を詐欺罪で訴えた。
損をしたのは親族だけではない。同僚や友人らは、葬儀に向けて花輪などの用意をしてしまっていたのだ。
フェイスブックのコメント欄には、「クソ野郎!お前と同じクラスだったことを後悔してる。今回の件で物凄く傷ついた。お前とは絶交だ、地獄に落ちろ!!」といった憎しみの声と、わざわざ買っただろう高級そうな花輪が掲載されていた。
その後、ジャンギウ夫妻は詐欺容疑で逮捕されたという。
彼らのウソは、家族や友人との絆を見事に破壊していったようだ・・・。