よ~い、ドン!⇒グビグビ・・・
世界では様々な世界一を争う戦いが繰り広げられているが、先日、呑兵衛なら誰もが参加したくなるおかしなマラソン大会が開催された。
その名も、ビアマイル・ワールドクラシック!!(Beer Mile world classic)
その内容というのはタイトルそのまま、ビールを飲んで長距離を走るマラソン大会である!1980年代、大学のキャンパスで知る人ぞ知るマラソン大会として開かれて以来、プロランナーをも巻き込んでひそかな人気を誇っている競技である。
8月11日のこの日も、カナダ・バンクーバーの運動場に、世界トップクラスの脚力と肝臓を持った選手たちが大集結した。
こちらがその大会の様子である。
スタートが切られると、普通のマラソン大会なら一斉にダッシュするはずが・・・そんな躍動感は1ミリもなく、一斉にビールを飲み始めるではないか。
そう、これは400メートルのトラック一周につき、一本のビールを飲むことがルールに定められているのである。
4周するため計1600メートルを走り、355mlのビールを4本飲むこととなる。アルコール度数は最低5%以上が条件とされている。なので、完走後にへべれけになってしまうようなアルコールに弱い人は参加できない大会だ!
2018年大会では、イングランド、アメリカ、カナダ、スウェーデン、オーストラリアから精鋭が集まっている。
飲むときに多少タイムに遅れが生じるとはいえ、プロのランナーも集まっているだけあり、1位がなんと4分50秒、それ以外でも5分台を記録している人が多く、ニッチな種目でありながら実力者揃いだ。
しかし、激しい運動とビールという取り合わせには、医学界からは心配の声も・・・。
運動前どころか運動中のビールはなおさらNG
アメリカスポーツ医学会の記事には、「運動前にアルコールを飲むことは競技の向上に役立たないばかりか、むしろそれを妨害する」と明言されている。
皆さんもお酒を飲むと、アルコールの分解のためにたくさんの尿が出て、体から水分が排出されるのはご存知だろう。
そこに激しい運動をしてしまえば、汗として更に水分が放出され、脱水状態に至る可能性が高くなるのである。
脱水症状が深刻化すれば、最悪死に至ることもある。以上の理由から、ビアマイルは医師の間では推奨されていない。
医師から「やめろ」と言われているあたりが、なおさらアホっぽい競技であることを際立たせるもの。選手たちには体調に気を付けてやっていただきたいものである。