ちびまる子ちゃんの哲学
8月15日、漫画家のさくらももこさんが、乳がんのためこの世を去った。
さくらももこさんが死去、漫画家「ちびまる子ちゃん」 https://t.co/YVMGpCwElY
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) 2018年8月27日
さくらさんの代表作「ちびまる子ちゃん」の連載が、少女向け雑誌「りぼん」にて始まったのは、1986年のことである。
主人公のまる子と、その家族や友人達が繰り広げる日常を描いたコメディ漫画。ぐうたらでマイペースな小学生・まる子は、作者であるさくらさんの投影である。
寝坊・忘れ物は当たり前、勉強もせず、部屋は散らかり放題。あらゆることがいい加減で、親の言う事は聞かず、怒られたら皮肉で返す。それでも、どこか要領がよく抜け目のないまる子の姿には、さくらさん流の哲学が映し出されているようにも見える。
ちびまる子ちゃんの公式サイトが提供している「ちびまる子ちゃんBOT【公式】(@chibimaru_tweet)」には、そんなまる子の「ちょっと考えさせられる」金言の数々が多数ツイートされている。
今回、さくらさんへの哀悼の意を込めて、(独断と偏見で)心に沁みたツイートをいくつかピックアップさせてもらった。
わたしは一生バカだよ バカは死ぬまで治らないんだから そうと決まればバカとして明るく元気に生きてゆくしかないよ (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年3月24日
(出典:ちびまる子ちゃん12巻)
私は私らしく生きていたいんだ さっさと宿題をやるなんて 私らしくないよ (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年5月5日
(出典:不明)
暇だなァ… のび太はいいよなァ ドラえもんに暇つぶしの道具出してもらえて (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年3月25日
(出典:ちびまる子ちゃん12巻)
あーあ 日曜の次も日曜の国ってないもんかねぇ (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年1月10日
(出典:不明)
受けた恩は忘れても 売った恩は忘れないよ (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年8月5日
(出典:ちびまる子ちゃん大図鑑)
お母さん「0点も20点もおんなじっ たまには100点とってみなさい」 まる子「0点は0点 20点は20点だもん あんた算数できないね」
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2017年7月11日
(出典:不明)
まる子「おねえちゃん まる子一生のお願い 手伝ってよお」 お姉ちゃん「あんたの一生 これで17回目よ」
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年5月24日
(出典:ちびまる子ちゃん大図鑑)
お姉ちゃん「また部屋をちらかしてっ さっさとかたづけてよ」 まる子「いやだよ ちらかってた方が便利でしょ まる子はこれでいいの かたづけたい人だけかたづければ」
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2017年7月4日
(出典:ちびまる子ちゃん7巻)
まる子「今月の『りぼん』? …さあねぇ …ちょっとわたしにゃわかんないねぇ」 お姉ちゃん「ほんとに知らないの? あんた命かける?」 まる子「えっ 命!?」
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2016年11月24日
(出典:不明)
ウソだって ホントだってなんだっていいじゃん 不思議だねって見てるのが 面白いんだよ (まる子)
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年8月6日
(出典:ちびまる子ちゃん12巻)
イヤなことがあっても 明日を信じて生きていかなくちゃね
— ちびまる子ちゃんBOT【公式】 (@chibimaru_tweet) 2018年5月17日
(出典:ちびまる子ちゃん13巻)
社会規範なんて関係ねぇとばかりに、自分の感情にしたがって好き放題に生きるまる子。さくらさんもそんな人だったのだろうか。エッセイなどを読む限りでは、多少なりとも、この世界に対して「生きづらさ」みたいなものを感じている人だったように見受けられる。
それでも、さくらさんが生み出した「ちびまる子ちゃん」が多くの人から愛され、共感され、社会から受け入れられているというところが、漫画というものの素晴らしさであるのかもしれない。