「知らない誰かを殺してしまった」脳死とされた男性を安楽死させるも別人だったとわかり病院を告訴

ミステリー

脳死した弟と思い込んでいた誰かを安楽死させる

病院における赤ちゃんの取り違えといった事故はしばしば聞くものだが、安楽死予定の患者の取り違えはあり得るものなのだろうか。

米紙”The Washington Post”が1月29日付で発表したニュースによると、昨年7月29日、ニューヨーク・ブロンクスにあるセント・バーナバス病院にてフレデリック・ウィリアムズさん(40)という男性患者が入院していたという。

フレデリックさんは薬物の過剰摂取によって長期間にわたり無意識の状態がつづいており、やがて姉であるシェレル・パウェルさんは、医師から「回復する見込みはありません」と宣告されてしまった。シェレルさんは安楽死の提案を受け入れると、故郷から呼んだ家族や2人の娘とともに、ベッドを取り囲みチューブを抜く瞬間を見届けたという。

しかしシェレルさんは、病室に入ってきた家族から妙なことを言われたと、米紙”NewYork Post”に語る。

「私の姉妹が部屋に入ってくると、『これは弟じゃない』と口にしたのです。その時、私はつい『え?どういうこと?』と聞き返してしまいました。」

ここで、安楽死した男性はフレデリック・ウィリアムズさんではなく、全くの別人だったという疑惑が浮上。

先日公開された訴訟内容によると、死亡した男性は、同じく40歳であるフレッド・クラレンス・ウィリアムズさんだったことが明らかに。同じ年齢と似たような名前が原因で、病院側の取り違えが発生したとみられている。

その後家族がフレデリックさんの行方を捜すと、なんと昨年7月にブロンクスから少し離れたライカーズ島で逮捕されており、裁判を控え拘置されていた。

シェレルさんはフレデリックさんに連絡を取ったといい、「弟からは『俺を殺そうとしたのか?』と言われ、脳死状態と勘違いされたとただ説明するしかありませんでした。毎日この事件で頭がいっぱいになっていて、眠れずにいます。」と話す。

見ず知らずの人を殺してしまったことは取り違えが原因だとして、シェレルさんは現在セント・バーナバス病院を相手取り告訴している。

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脳死になると寝たきりになるため、血液循環が悪くなり、体全体がむくみやすくなる。そのため多少の人相の変化も生じるが、親族が別人と勘違いするまでのことはなかなか考え難い。

家族の死ほど辛いものはないが、その当の本人が刑務所に収監されているとなると、涙も流し損だったようにも感じてしまう・・・。

 

参照元:NewYork PostWashington PostFacebook

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