世界最高齢の現役外科医は89才!
写真の女性がアッラ・イリニチナ・レブシキナ(Alla Ilyinichna Levushkina)さん、御年89才のロシア人外科医だ。彼女は今年の5月には90才になるというが外科医を退く予定は全くないようだ。今もモスクワ近郊のリャザンシティー病院で朝8時から1日4件の手術を執刀するバリバリの現役外科医なのだ。
67年間医療と携わり、ついに1万件目の手術を完了!
アッラさんは外科医として22才のときからこれまで67年間働き続けてきた。この67年間で彼女が執刀した手術は実に1万件にものぼる。子供の頃からの夢を実現させ、そしてこの自分が築いた記録を彼女自身誇りにおもっているに違いない。もちろん彼女の手術による死傷者はゼロだ。
アッラさんは身長150cmと非常に小柄なため、患者にしっかりと手が届くよう特別仕様の台を使っている。想像するとなんだか可愛い。いや、でもアッラさんはれっきとした外科医なのである。実はアッラさん、30年間航空医療サービスで働いていた経験もある。しかし彼女が育ち勉強に励んだこのリャザンの地へ戻ってきて今もなお外科医として貪欲に働き続けているのである。
「医師になることは単なる職業ではなく私にとってライフスタイルなの」
「もし私が外科医をやめちゃったら誰が代わりに執刀するの?」と冗談交じりに話すアッラさん。彼女は生涯独身を貫き子供もいない独り身だ。小さなワンルームマンションに8匹の救助猫たちと共に暮らしている。そしてそこで障害をもっている甥っ子の介護をしているのだ。89才といえば介護をされる側なのに他人を介護しているなんてまさに奇跡の89才だ。しかしこうやって他人の世話をするという使命感にかられるからこそアッラさんは今も元気に働き続けることができるのだろう。
負けず嫌いのアッラさんはこれからも執刀を続ける
ロシアの平均定年年齢は50代半ばである。今もなお元気に働き続けるアッラに長生きの秘訣を聞いてみた。
「長生きの秘訣なんてないわ。なんでもよく食べてたくさん笑ってたくさん泣くの。仕事をするのは自分自身がそれに興味があるからよ。それに私は勝負事には勝ちたいの。困っている人を助けることがしたいのよ。」
助けられる命があるからこそ助ける、アッラさんの真っ直ぐに生きるその姿はこれからも輝き続けることだろう。
【世界最高齢の現役外科医は89才!】