以前、ブラジルで急患のホームレス男性を見守るワンコたちが話題となったが、日頃から愛情を注がれている犬たちにとって、飼い主に異変が起きた時、心配したりそばで見守ったりするのはなんら特別なことではないのかもしれない。
飼い主を救い、見守り続けるワンコ
6月18日夜、アイルランドに住むパットさん(62)は1歳になる子犬「ジャック」を連れて、日課の散歩に出かけていた。
だが、散歩中に足を踏み外し道路脇の溝に落ちてしまったという。かなり深い溝にはまってしまったパットさんは身動きが取れなかったが、幸いにも携帯電話を身につけていたため自身で救護要請を依頼した。
現場に救護員が駆けつけると、パットさんの元に誘導してくれたのはジャックだった。ジャックがいなければ深い溝にはまったパットさんを見つけるのに時間がかかっただろうと、のちに救護員は話している。
救急車の中に運ばれたパットさんは、その場で怪我の治療を受けることに。まだまだ子犬のジャックが逃げ出してしまわないか心配していたというパットさんだったが、その心配はいい意味で裏切られた。
Man's best friend.
Elderly man out walking his dog last night near Portarlington fell into the ditch & couldn’t get out. Jack the Dog stayed by his side & showed Gardaí where he was. Even when ambulance arrived Jack wouldn’t rest unless he could see him! Owner and Jack home now pic.twitter.com/QqDNpB3CKr
— Garda Info (@gardainfo) 2019年6月18日
救急車の外に目をやると、パットさんを心配し、ただただ待ち続けるジャックの姿があったのだ。
今から約6ヶ月前、パットさん夫妻はジャックの里親となり家族として迎え入れた。夫妻から愛情を受けたジャックは、飼い主の身にふりかかった危険を察知し、自分にできる精一杯のやり方で恩を返したのだろう。
「ジャックがいなければ命を落としていたかもしれない」そう語るパットさんは嬉しそうにジャックを抱きしめている。