薬の借金を返すため・・・
先月8月、南アフリカ・ヨハネスブルグにて、地元の小学校に勤めるサリーナ・ヒューマン(27)という女が、児童を誘拐したとして警察に逮捕された。
サリーナが誘拐の標的に選んだのは、なんと自分の受け持つクラスの女子児童だったのである。
9月2日、女児は母親と手を繋いで歩いていたというが、覆面をかぶった4人の犯人グループに襲われ、女児は白い車で連れて行かれたという。
実行犯が被害者の母親を慰める!?
衝撃的なことに、サリーナは校門の前で泣き崩れる母親に近づき、いたわる言葉をかけていた。
さらに、保護者一同には「学校にいる子供は命をかけて守ります」「ご両親に花を贈りますので、寄付をお願いします」といったメッセージも送っていたのである。かねてよりサリーナと両親の仲は良好で、しばしばフェイスブックにはツーショットの写真が写っていたのだという。
標的にされたエイミー・リーちゃん(6)は、南アフリカの有名ボートレーサーの娘。女児を身代金目的で誘拐し、麻薬犯罪者に対する借金約1400万円にあてようとしたのである。
ここから地元メディアやSNSに大きく取り上げられ、報道が過熱するごとに犯人グループは萎縮していったようだ。
身代金の要求額は最終的に半分以下に引き下げたようだが、連れ去られた19時間後、ヨハネスブルグ近郊のバンダービールパークの路上にてエイミーちゃんを放置したのである。ここは、市内の中でも非常に危険な場所だった。
だが幸いにも、近所のパブから出てきた20代のカップルがエイミーちゃんを保護。二人は誘拐事件について知っており、両親が待っていた4キロ離れた警察まで連れて来てくれたのである。
その次の日、警察は犯人グループとされる40代の女、50代の男、そして27歳のサリーナを逮捕。
サリーナは犯行動機について、「麻薬で借金を負っていた」と証言。彼女は教師でありながら麻薬を乱用していたことがあり、麻薬犯罪グループに莫大な借金を抱えていたのだという。
6月に開かれた裁判にて、サリーナは謝罪したというが母親は「絶対に許せない。」と怒りに打ち震えていたという。