もうすぐハロウィン。この時期にしかできない派手な仮装や恐ろしいメイクなどを施し、楽しみにしている人も多いだろう。
だが、アメリカではそんなハロウィン仕様のメイクが原因で、こんな珍事件が起きてしまった。
ゾンビメイクのまま病院に運ばれた女性
9月30日、米ミシガン州を拠点にダンサーとして活躍するジェイ・フィアースさんは、ハロウィンマーケティングキャペーンの一環でゾンビメイクを施して撮影をすることになっていたという。
だが、途中で体調不良を訴えパニック発作に陥った彼女は、同州ロイヤルオークにあるボーモント病院に緊急搬送されることとなった。
だが、このゾンビメイクを施したまま運ばれたジェイさんをみて、医師は看護師たちにこう告げたという。
彼女をすぐにトラウマ(外傷)センターへ。ショック状況に陥っているに違いない。いったい何が起きたというんだ。
パニック発作だったにも関わらず、彼女の顔を見て重症患者だと勘違いしてしまったのだ。
トラウマセンターに運ばれてからようやくスタッフたちはただのメイクだと気付き、ジェイさんは簡単な処置を受けて帰宅した。
軽率な発言に病院側が声明
ジェイさんに意識はあったものの、ゾンビメイクを施していることは医療スタッフには伝えていなかったという。その理由を「あえて言わなくても、見ればこれがメイクだと気付くはず」と自身のFacebookで述べた。
この軽率な発言に対し、病院側は次のような異例の声明を発表した。
緊急医療室は娯楽やゲームをしたりするような場所ではありません。命にかかわる深刻な問題を抱えた患者たちを抱えているのです。医師はこのような緊急患者に対応するために集中することが必要なのです。
1分1秒を争う重症患者たちを抱える医療スタッフたちにとって、何より優先させたい人命救助。だが、今回のように優先させるべく順番が狂わされてしまったとき、助からない命も出てしまうのだ。
「申告する必要はない」などと自分で勝手に判断するのではなく、このような緊急を要する場面では、できる限り細かい情報を伝えることが大切だろう。