新型コロナウイルスの感染予防策として、スーパーでの買い出しは3日1回程度、必要最小限の人数で行くことが推奨されているなか、休校中の子供を連れて買い物に出かけると、周囲の人から白い目で見られるという経験をした方もいらっしゃるのではないだろうか。
娘の背中に張り紙「留守番できない年齢」
先日、米テキサス州に住むシングルマザー、メリーアン・レゼンデスさんは5歳の娘さんを連れてスーパーへ出かけたというのだが、その時娘さんの背中にこんな張り紙をしたという。
私はまだ5歳なので一人で留守番ができません。だからママと一緒に食料品の買い出しに来なければなりません。私を非難する前に6フィート(約2メートル)離れてください
レゼンデスさんがFacebookに投稿した写真はすぐさま拡散され、各国のメディアが報じることとなった。
事情を知らないのに非難しないで
アメリカでは7歳以下の子供を一人で置いておくことは法律で禁じられており、シングルマザーの彼女は買い物に行く時でも5歳の娘さんを連れていかなければならないという。しかしコロナ禍における今、娘さんを連れて外出していると事情を知らない人たちに写真を撮られてSNSに投稿されたり非難されることが多々あるのだという。
背中に張り紙をするという行為をまた批判する人もいるだろうが、何も知らないくせに他人をただ責める人たちへの強烈なメッセージは「シングルマザーの私も同じような経験をした、声をあげてくれてありがとう」「彼女がどんな場面を経験してきたのか想像できる」「娘のことを守る強くて優しいママ」「事情を知らない人が首を突っこまないであげて」「他人の子供のことに何か言うのならポジティブなことだけにしよう」と多くの反響を呼んだ。
コロナ禍で精神的にも疲れている人が多いからか、ここ日本でも他者を非難したりいがみ合ったりとギスギスした社会になっているのは気のせいではないだろう。もしスーパーで子連れの親子を見かけても、きっと何か事情があるのだろうとちょっとの思いやりを持つことができれば皆に優しい世界になるはずだ。