あなたはどう思う?子供におもちゃの銃
アメリカにおいて、銃の扱いというのはただの武器だけの扱いではない。政治的、思想的にも、賛成派は右派、反対派は左派と二分されている。だが、子供相手にこの感情を持ち出すのはいかがなものだろうか。
先日、そんな考えさせられるような出来事が、あるショッピングモールで起こったという。
現場となったのは、アメリカ・イリノイ州シカゴにあるショッピングモール。12月6日、ここを訪れていたサベーラ・デカルロさんと息子のマイケルくんは、サンタクロースとお話をするイベントに参加したという。
ちびっこにとっては、サンタは夢や希望を与えてくれる素敵な存在。サンタに「君は何が欲しいんだい?」と聞かれたという。
それに対しマイケルくんは、「銃が欲しい!」と返事。すると、サンタの声色が変わり、このように答えたのである。
「銃はない。ナーフ銃も。」
”ナーフ銃”とは子供用の銃のおもちゃで、スポンジで作られた弾で遊ぶ低威力の銃である。あたっても安全であるため、日本でもたくさん流通している。にも関わらず、サンタはそれも否定したのである。
さらにサンタは「お父さんがあなたのために買うのならいいけれど、私は持ってくることはできない。他に何が欲しい?他にもたくさんおもちゃがあるだろう。レゴとか、自転車や、ミニカーやトラックも。どうだい?」と強い口調と続けた。
この発言に深く傷ついたのか、マイケルくんは号泣。デカルロさんはすぐに彼を抱いて「今でももらえるから大丈夫よ」と慰めるほかなかったという。
この動画はFacebookに投稿すると、ユーザーの間には悲しみが走り大きく拡散。キャプションには、「男が個人的な信念で息子のクリスマスの魔法を奪った」と綴っていた。
これに対し、彼を雇っていたショッピングモール「ハーレム・アーヴィン・プラザ」は、彼はすでに契約を解除していると発表。次のようにコメントをしている。
「弊社ならびに契約中のサンタ会社は、12月6日に起こった不幸な事件について深く謝罪します。両社は子供達が幸せなホリデイを過ごせるよう努力しています。
該当のサンタは悲しみに打ちひしがれ、この子供を悲ませたことを反省しており、辞任を表明しました。
サンタ会社は、子供たちとの交流中に個人的な信条を押し付けないことがいかに重要か、担当者全員に周知しました。」
その後、ショッピングモールは実際に家に訪れ、サンタとしてナーフ銃をプレゼント。マイケル君は喜んでおり、デカルロ氏は
「迅速な対応と優しさに感謝します」と述べていた。
この出来事について、SNSでは「#WokeSanta」というタグで様々な意見が相次ぎ、「これはひどい。サンタが時流に乗っかるなんて」「ポリコレの理想を推し進めた」という意見のほか、左派だと語るユーザーからも「サンタの行動は褒められるものではない」といった声があがっていた。
一方で、「学校で乱射事件があったことを思い出せ」「自分の子には買わない」という意見も。サンタに賛同する声も少なくなかった。
参照元:Daily mail、Facebook