毎日動物園を訪れていた女性が出禁に!?
8月19日、ベルギーにあるアントワープ動物園が、来園者の女性に対して来園禁止という処分を通達したことが世界中で大きく報じられた。
この女性アディー・ティマーマンズさんは騒動を起こしたり迷惑行為をしたわけではない。4年間毎日のように動物園に足を運び、園内で飼育されている推定年齢38歳のオスのチンパンジー”チタ”を訪問していただけである。
しかし、アディーさんとチタの関係が親密になりすぎてしまったため、このほど出禁という処分になってしまったというのだ。
チンパンジーと仲良くなりすぎたことが原因
当然ながらこれに納得のいかないアディーさんは涙ながらにこう話す。
私はただチタのことが好きで、チタも私のことを愛しているんです。この関係は浮気にも近いといえるでしょう。私には何もなくこれだけが楽しみなのになぜ奪うのか理解できません。他の来園者はチタと会うことが認められているのになぜ私だけ禁止されるのでしょうか。
動物園のスポークスマンによると、人間と交流を深めすぎたチンパンジーは仲間からの尊敬を失ってしまうのだという。実際にチタが来園者らに囲まれているとき、仲間らは彼を無視しグループの一員として認めなかったようだ。そして、動物園が閉園するとチタは一人で佇み、また開園するのを待っているのだという。
今回の報道を受け、動物園側はアディーさんに実際には出禁は命じておらず、ただ行動を少し考えてほしいとお願いしているとのことだ。チタはグループの一員であるということが自分自身にとって重要であり、それがチタにとっての幸せにつながるのだと動物園側は見解を述べており、今回の決断は群れで生活をするチタのことを最優先に考えてのことだったと言えるだろう。