お医者さんのファインプレー!?
FacebookやツイッターなどのSNSの普及により、増加している反ワクチン主義者。これを問題視するギリシャ政府は、現在ワクチンの摂取証明書を発行している。これを提示しない場合、様々な行動制限が課せられるという。
このせいで、「ワクチンを接種したくないが、賄賂をわたして打ったことにしたい」という不届き者が相次いでおり問題になっているというのだ。実際に現地メディアによると、医師に約52,000円(400ユーロ)を渡すことで、偽の証明書を取得できてしまうことが確認された。
だが今年10月に医師らが、偽ワクチンと見せかけて、実際には本物のワクチンを打ったことを暴露し、現地で話題になっているという。
Antivaxxers in Greece are bribing doctors to give them shots of water instead of the vaccine, but the doctors are just keeping the bribes and giving them the real shot anyway. https://t.co/E7Tx98sB8w
— Robert Maguire (@RobertMaguire_) November 8, 2021
警察の報告によると、ギリシャ各地の複数の予防接種センターに勤める200〜300人の看護師と医師は、賄賂を受け取りながらも、本物のワクチンを打っていたことが明らかになった。しかも、きちんと摂取証明書は発行されていたとのこと。
この暴露はかなり複雑そのもので、良い面は、摂取を受けた人々はもれなく抗体をもっていることだが、問題は、同意なしに勝手に注射をしたということと、現金を詐取したという部分である。
これに不満を持つ反ワクチン主義者の中には、訴訟の構えを見せている者もいるが、医師と看護師に対し法的措置をとるのは難しいという声が多い。
結果的にワクチン摂取率が上がったことは嬉しいことだ。一方でネットでは、ギリシャが財政破綻と深刻な汚職が有名なだけあり、「ちゃっかり賄賂はもらうところがギリシャらしい」という声も上がっていた。