息子の高級車をボコボコにした父親の思い
今月はじめ、スペイン北部の街でE92のBMW3シリーズクーペがボコボコにされるという事件が発生した。通行人から通報を受けて警察官が現場に駆けつけると、この高級車の中には父子がいたという。ハンドルを握っていたのは父親、そして泥酔状態で助手席に座っていたのは32歳の息子だったというが、一体何があったのだろうか。
🏎️⛏️| La #PolicíaLocaldeLogroño denuncia por un delito de daños a un individuo que había provocado varios destrozos en un vehículo que estaba estacionado en la vía pública y que era propiedad de su hijo.
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— Ayuntamiento Logroño (@AytoLogrono) March 1, 2023
実は、この高級車を所有する息子はかねてより飲酒運転の常習犯で、当然ながら父親はそのあまりに危険な行動を見直すようにと幾度となく言い続けてきたという。それにもかかわらず、この日も息子は飲酒運転を繰り返しており、鍵を取り上げることに失敗した父親は事故を未然に防ぐためにツルハシを使って車のガラスを割ったりボディやホイールをへこませるなどして乗れない状態にしたというのだ。
まさに息子のためをおもっての行動だったというわけだが、この事件が報じられると世間から「素晴らしい父親」と称賛の声が続出することとなった。
ちなみに、E92は2013年に4シリーズのラインナップに移行する前にBMWが製造した最後の3シリーズクーペで、ここまで車両にダメージを与えなくともタイヤの空気圧を下げて走行不可にするだけでもよかったのではという声も見受けられた。それでも、息子のことをおもう父親は、ただただ必死の思いで飲酒運転を阻止したかったのだろう。